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Apr 19 2024

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『個展じだんだだんす』開催中! 原田ちあきインタビュー「死ぬのが恐いから絵を描く」

「生きること以外 頑張らない」「つかれた もう ぜんぶ ぶっ壊れたら いいのに」。ストレートな心情を独自の間合いで綴り、レトロさもありながら未だかつて無い色彩で描かれた絵が大人気のアーティスト・原田ちあきさん。「よいこのための悪口メーカー」として、TwitterやWEBを中心に活動をスタート、その後は企画展や個展を精力的に開催。大森靖子コラボTシャツのデザインや、ゲスの極み乙女。のライブ映像制作など、活躍の幅を広げています。

そんな原田ちあきさんの個展『原田ちあき個展じだんだだんす』が本日31日まで、東京・高円寺「ちょこれーとちわわ」にて開催中。連日多くの人が訪れる中、原田ちあきさんご本人に個展について、作品制作について、色々とお話を伺ってきました。

(撮影:フヅキ)

―絵に言葉に、立体造詣物に、と“原田ちあきワールド”全開! な空間ですね。今回の個展のテーマを教えていただけますか?

原田ちあき:実は、テーマというのは特に決めていないんです。ずっと大阪で活動してきて、東京で個展をやってみたかったので、今回は「東京に行きたい!」という気持ちがまずありました。私、一日に100回くらいTwitterでエゴサーチするんですけど(笑)、「個展に行きたいけど大阪だと遠い」とか「東京でもやって欲しい」と書いてくださっている方が多くて。これまでも個展などで発表してきた作品も含めて持ってきました。

―『じだんだだんす』という言葉はこの個展の為に?

原田ちあき:そうです。私、KAT-TUNの亀梨さんと深田恭子さんが主演していたドラマを、すごく楽しい気持ちで観ていたんです。あのドラマの中で、亀梨さんがコンテンポラリーダンサー役で、海に行った時に猟師からいじわるで網を投げつけられた時に、地団駄を踏む様に踊っていて……。それを観て「『じだんだだんす』っていいなあ」って思ったんですよね(笑)。

―まさか、あのドラマから発想を得ていたとは(笑)。今回念願の東京個展という事で、ファンの皆さんからもたくさん喜びの声を聞いたのでは?

原田ちあき:本当にたくさんの方に来ていただいて、「ずっと行きたかったんです!」とか声をかけていただいて、本当に嬉しいです。東京の人は皆オシャレだし、私は田舎者なので浮いてないかな浮いてないかなってドキドキしてたんですけど、皆さんとても優しくて……。東京での個展が初めてなので、何かと緊張とバタバタしてしまって、会場で話かけていただいても挙動不審だったかもしれませんが、もし良かったらTwitterで感想を書いていただけたら嬉しいですね。何せ、一日に100回くらいエゴサーチしてますから(笑)。

―素人質問で恐縮なのですが、一枚絵を仕上げるまでにどのくらい時間がかかるものなのですか?

原田ちあき:もちろん絵によっても違いますが、この一番大きな絵は、ずっとしまっていた物を引っ張り出してきて、改めて見たら何かダサいなと思って色々と書き足したので結構時間がかかっていますね。後は、すごく明るくて楽しい気分の時は自然と色彩が明るく、暗い気持ちの時は暗い色中心になったり。自分の気持ちを反映してますね、絵は。

―そういう背景を踏まえて絵を見させていただくと、色々と想像出来て面白いですね。個展に来たり、原田ちあきさんのファンの方は若い女性の方が多いのかなあと想像するのですが。

原田ちあき:20、30代の女性が多いですね。「共感した」と言っていただく事もあって。私、1、2年くらい前までは「みんな死ねば良いのに」と思っていたし、だから悪口もどんどん出て来て、言葉も絵もたくさん書いていて、だけど最近はファンの方や周りの方にたくさん支えられて優しくしてもらって、どんどん心がキレイになってきたというか「みんなそれぞれ頑張っているんだ」って思う様になったんです。だから、今色々な事にイライラしている人には悪口をいっぱい書き続ける事をオススメしたいですね。スッキリしますよ。

―そうやって悪口であったり毒の部分を出しても良いんだ、と思うことで救われる女子もたくさんいると思います。

原田ちあき:年上の男性も個展に来てくださったり、絵の感想を言ってくれる事も多くて、嬉しいし、おじさんも大好きなのですが(笑)、やっぱり自分と同世代か、それより若い女子に作品を見てもらえると嬉しいですね。私はずっと「死ぬのが恐い」と思っていて、今もずっと恐いのですが。私が死んでも絵や作品が残れば、私の本質は消えて無くならない、生き続けるんだと思って。だから、私より長生きする人達に絵を持っていてもらえれば、「昔、原田ちあきっていう人がいたんだよ」って話してもらって、そうすれば死ぬのは恐いけど、本当の意味では死なないのかなって思っています。

―なるほど。絵や造詣物で作品を世に残すという事の本来の意味に近いかもしれませんね。今後、こういった作品を作ってみたいというアイデアや目標はありますか?

原田ちあき:私にとって、白黒でペンで描いた絵も、絵の具を使ってカラーで描いた絵も、人形などで作った立体物も、それぞれが違う原田ちあきの作品であり、別々に考えて作っているんです。その一つ一つがこうして一緒になって、空間になるとまとまるというか、自分でも不思議だし面白いなと思います。だから、この個展も設計図というか、ここにこれを置いて、あれを飾ってと、事前に細かくちゃんと決めているわけでは無く、その場で「ここに布をはろう」とか考えながら作りました。だからこれからも、日々の気持ちだったり、書き溜めている物をその時に作りたい形で作っていくのかな、と。でも、何にでも興味あるし、何でもやってみたいですね!

―何でも!

原田ちあき:この個展の為に、公式CMソングという名のPVを作ってみたりしたんですけど、そんな感じでジャンルを問わずに色々。個人的にもアイドルが好きなので、覆面のアイドル活動とか。どう考えても原田ちあきがやっているのに、違う子の“てい”でやるとか。

―クリィミーマミみたいな。

原田ちあき:ああっ、良いですね! やりたいです。後は引続きTwitterでのエゴサーチを続けて……。私は現代美術とか、サブカル界とかそういった業界の事もよく分かっていないし、他のアーティストの方との交流とかも人見知りで緊張しいで出来ないのですが、今後は少しずつ頑張りたいです。地道にコツコツと続けていきたいですね。9月19日から23日には、大阪・中津の「シカク」にてこの『じだんだだんす』を開催しますので、ぜひ遊びに来てください!

―これからの活動もとても楽しみにしております。今日はどうもありがとうございました!

原田さんの隣のゾウは、イマジナリーフレンドの「ポジティブ太郎」さん。原田さんいわく「Twitterのフォロワーの増減を気にするあまり、つぶやけなくなった色々な事を代弁してくる大切な友人」とのこと。こちらのTwitter(@831pichichi)も要チェックだ!

原田ちあきさんの画集やTシャツ、缶バッヂなどのグッズは個展会場ほか、全国のヴィレッジヴァンガード取り扱い店舗、通販でも購入可能。

【原田ちあき個展じだんだだんす】
<東京>高円寺ちょこれーとちわわ8/27-31
<大阪>中津シカク9/19-23

原田ちあきさんプロフィール

1990年9月1日生まれ 大阪在住 
こんにちは、よいこのための悪口メーカーです。

公式サイト:http://cchhiiaakkii8.wix.com/chiaki
Twitter:@cchhiiaakkii[リンク]

じだんだだんす 原田ちあきfeat.チミドロ
https://www.youtube.com/watch?v=e-oBexTACbk

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記者プロフィール

藤本エリ

日常系アニメと、黒髪・細身キャラクターをこよなく愛するライター。一番応援している声優は小野大輔さん。

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