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Jun 22 2017

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【コラム】20歳になるまでできなかったこと、できるようになったこと[ハヤカワ五味の勝手に自由研究]

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【編集部より】

高校生の時に『キリトリ線タイツ』を発表して注目されはじめ、2014年にAAAバスト向けのランジェリーブランド『feast by GOMI HAYAKAWA』が各メディアに取り上げられてブレイクした現役多摩美術大学生のデザイナー・ハヤカワ五味さん。『feast』が1周年を迎えるのと同じくして、ハヤカワさんも20歳になり成人の仲間入りを果たしました。

それまで、未成年ゆえに活動に制約があることを『Twitter』に投稿する機会も多かったハヤカワさん。ここでは、20歳を迎えるまで出来なかったこと、そして20歳になってできるようになったことをご本人に記して頂きました。

20歳になるまでできなかったこと、できるようになったこと

こんにちは。高校生の頃から社会人に間違われ続け、落ち着いているからだよとフォローされながらも老け顔だと落ち込みつつ、無事8月22日で20歳になりました。
「ハヤカワ五味」としてしっかりと活動を始めたのは16歳の時、法人化したのも19歳、もう4年も経ったのか、、、、とも感じますし、4年間未成年で活動をしていく中で不便なことも多く、しんどい4年間だったなあとも思います。
今回は、今後増えて行くであろう活動的な未成年クリエイター達に対して私なりに何か残せるものはないだろうかと『20歳になるまでできなかったこと、できるようになったこと』を綴らせていただきます。読みづらいところもあるかもしれませんが、参考になったら嬉しいです。

契約ができない!

『20歳になるまでできなかったこと、できるようになったこと』は大きく3つあります。

まず、一番仕事に関わってくるところで、諸々の契約ができなかったことがあります。
たとえば、商品を作る時に工場に発注したり、資材を調達したりします。
その際、法人格や成人していて実績がある人であれば月末締め翌月末支払い(商品を販売し、お金が準備できた頃など)になりますが、個人、特に未成年の場合はまず末末払いはありえません。基本、発注時にお金を準備して持っていかねばなりません。
これだけだと、普通の買い物と同じ仕組みなので大したことなく感じるかと思いますが、実際『feast』のような規模でやった場合に資材だけでも数十万かかります。さらに、前回商品の売り上げの振り込みまで商品販売時から約1ヶ月見なければなりません。そうなった場合、資材費を賄えないと、売り上げが入るまで前回商品の販売後一ヶ月ほど資材の発注を待たなければなりません。つまり、デザインが決まっていて、しっかり売り上げを立てられていても次の生産に入れないということです。
これが、一番クリエイターとしてつらく、自分は動く気がマンマンであってもものづくりができない(しかも周りからは新作早くと催促される)のは結構精神的にすごく大変でした。
なので、2015年に入り法人化してそこが解消できたのはかなり助かりました。

しかし、ここでまた問題がでてきます。
まず、法人化するのに、全額自分のお金でやっていたとしても親の承認書が必要なのです!
それまで、私は親と仲が良くなかったこともあって、親に活動についての話はほっとんどしておりませんでした。
なので、法人化にあたってベンチャーや起業についてのなんの知識もない親を説得するのはストレスだったし、そのまますんなり法人化すればよかったなあ、と思いました。

その後も問題は続きます。未成年なのでオフィスを借りるのにも親の名前で借りなければならなかったのです! さらに、家賃を銀行引き落としで、契約したのに手違いで引き落とされなかった際、連絡が行くのは父親だけ、親と仲が悪いのでその連絡もなかなか私まで届かず、親からはよくわからないけれど怒られ、法人化にあたっては散々でした。
いくら稼いでも固定給しかもらえないとか法人化のいいところはたくさんありますが、成人してからでもよかったかなあと今では思っています(笑)。

未成年で信頼を得る難しさ

2つめは、信頼に関して。
正直、ある程度話していくうちにしっかり内容のある人は年齢関係なく信頼してもらえると思うので、年齢と信頼の関係に関して一概に批判する気はないです。でも、その一方、あまり自分の仕事内容を知らない人に対して、自分からでなくても未成年だという情報が入ってしまった場合、短時間で信用を得るのはなかなか難しいです。
特に、未成年は固まりとして捉えられやすいので、その時その時の名前が知れている未成年のイメージが全未成年に影響してきてしまいがちです。それはすごく反面教師というか痛感していたので、私はあまり目立たないように、目立ったとしても他の同世代に悪い影響がないようにすごく気をつけていました。。。。

最近(というかちょっと前?)、学生起業家という言葉がブームですが、本当に「学生起業家」という肩書きは頼りなさを表すことにしかならないのが現実です。実際、学生起業家で成功している事例よりもそれ以外が目立ちすぎているのが現状、タレントっぽい感じというか薄い感じというか……。つまるところ、実力勝負という言葉の通りだなあと最近しみじみ思います。 少しずれますが、実力勝負って言葉を自分にだけ都合よく使う人が多いですが、年下とかでも自分より実力ある人がいたら素直に尊敬するのも実力勝負ってことだからね、と言いたい。

お酒でつながるコネクション

最後にお酒に関して。結構、仕事上での付き合いでお酒の場に入る機会が多いです。
世間的に「コネ」というものは嫌がられやすいですが、私としては「コネクション」はひとつ仕事を進めていく上ですごく大切なものだと思ってます。コネというから響きが悪いものの、結局人と人とのつながりってことですしね。まあ、そのコネクションの作り方が人を傷つけるものだったり、道徳に反するものならどうなのと思いますが、そうじゃない場合に周りから批判されたら、それはそもそもコネクションを作れない人の僻みなんだろうなあ、と周りの人を見ていて思います。

コネクションのでき方にはいろいろあります。私自身薄々ですが、自分はお酒の場でお酒を飲んで楽しむのがきっと得意だろうと未成年のうちから感じておりました。いろいろな人と仕事をして、いろいろな人とご飯を食べに行って感じましたが、仕事ができる人であっても、お酒がないと腹を割って話せない人、警戒してしまう人はたくさんいます。お酒を飲む、とだけいうと遊びほうけている感じになってしまいますが、そのような少しシラフ不器用な人たちと話せるきっかけを作るという意味ですごくお酒はいいきっかけになってくれると思うし、成人して楽しいし、いろいろ人間関係が進みだした気もします。実際、それで一緒に仕事しようってなる場合も結構多いですしね。

あと、大学で結構「喫煙所コミュニティ」みたいなもの、つまりよく喫煙所に集まる人たちで自然に形成されていくコミュニティ、がある感じがしていて、これはお酒にも通じるのではないかなと思います。会いたいけど、なかなかキッカケが作りづらい人であっても「飲みに行きませんか?」だけで十分会う理由になりえます。それに、ある程度、その界隈での飲み会のメンバーって決まっていると思うのですが、そのコミュニティに入ってみることができるという点でもお酒って面白いなあと思います。
たまに、大学生で度を超えた飲酒をして大変な騒ぎを起こしてしまう人たちもいますが、私は痩せてて弱そうという周りの心配によってめちゃくちゃ正しいお酒の飲み方を教えてもらった気がするので、今後も平和に楽しく飲みたいなと思います(笑)。

メディア露出は早くなくてもいい?

以上、3つ。
20歳になってめちゃくちゃ世界が変わったという訳ではありませんが、着実に自分のやりたいことが達成できる状況が整いつつあって嬉しいです。

今の日本のシステムだと、いくら綺麗事を言っても未成年ではやりたいことがやりたいようにできない場合も多いです。ここ数年、めちゃくちゃ早熟な人たちの活躍情報がSNSほかメディアを通して嫌というほど回ってくると思います。私個人としては、やはり何か実力のある人は未成年とか若いうちからそれをこなせるポテンシャルを持っていると思います。でも、それが少し履き違えて解釈されているような部分もあります。たくさん、早熟でかつメディアに堪能な人がいるのでそのポテンシャルを発揮するのが早くないとダメみたいな認識です。
実際、私は結構不本意にメディア露出が増えてしまったタイプですが、今更メディア露出はいらなかったんじゃないかとか、別に数年後に違う形で世の中に出てもよかったのではないかと考えることも多いです。今更過去のことに悩んで固執してもしょうがないので、あまり気にしてはいませんが、早く実力を出すのが誉めたたえられている一方、私はこれから出てくるクリエイターの人たちに「本当に今がいいのか、本当にしたいことか、なりたい自分か」と自問してほしいかなとちょっぴり思いました。

なんかちょっと偉そうな書き方になってしまったかもしれませんが、私も中学、高校の時にたくさんの20代の人にアドバイスをもらって応援してもらって今こうやって活動できているので、少しずつ、恩返しではないですが、次の世代に何かできたらいいなと思います。

最後に。
高校生から大学生になる時、何人もの『高校生●●』が死んでいくのを見ました、きっと20歳になった瞬間消える人たちも多いと思います。その人たちから学ぶこと反面教師にすることも多いと思います、

よし、屍をこえていけ!!!!みんな一緒にがんばろうね!!!!!!

『feast』ブランドサイト
http://feast.tokyo/ [リンク]

ハヤカワ五味さん『twitter』
http://twitter.com/hayakawagomi [リンク]

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記者プロフィール

ハヤカワ五味

1995年生まれの18歳。東京出身、多摩美術大学グラフィックデザイン学科在学中。 高校1年生の頃からアクセサリー類の製作を始め、高校2年生の時にデザインフェスタに個人で出展。その時に販売した『キリトリ線ストッキング』が話題に。さらに2014年に立ち上げたランジェリーブランド『feast by GOMI HAYAKAWA』の告知ではツイートが計3万超を達成するなど、旋風を巻き起こしている。

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