ミライ・ヤシマが一番のモテ女?三角関係の対処法!?『an・an』で『ガンダム』『マクロス』特集
ロボットアニメとして、アニメファンにとどまらない高い支持を得ている『機動戦士ガンダム』と『超時空要塞マクロス』。どちらも戦闘シーンのみならず、個性的なキャラクターやヒロインたちが織りなす人間模様のリアルさに感情移入したことがあるのではないでしょうか。
そんな『ガンダム』と『マクロス』に、ライフスタイル誌として根強い人気のある『an・an』2012年10月31日号が着目。「働く女子のガンダム 恋する女子のマクロス」と題して、二作から職場での人間関係や恋愛を勝ち抜く秘訣を分析しています。
『ガンダム』でとりわけ注目されているのが、ホワイトベースの操舵手ミライ・ヤシマ。パッと見は地味ですが、カムラン・ブルームという婚約者がいて、スレッガー・ロウ中尉と恋をし、最終的に艦長のブライト・ノアと結婚するという”モテ”ぶりを発揮。才色兼備のセイラ・マスや、親しみやすいフラウ・ボウでなく、なぜ彼女が”モテ”るのかを作家の柴崎友香さんと放送作家のかながわIQさんが考察しています。
育ちの良さを感じさせる立ち振る舞いや、観察力の鋭さ、フォロー役に徹する姿勢に、「適度な野暮ったさがあって、アタックしても大丈夫そうな、ちょうどいい位置にいる」(かながわさん)という”静のモテ力”があるのこと。また、ブライトの気持ちを知りつつ、スレッガーへの恋心を隠さず、感情的な面も見せて一気にオンナだと意識させるあたりの”動のモテ力”も併せもっているのが、脅威の愛され力となっているといいます。
確かに、ギャルっぽいフラウや、キレイすぎて近寄りがたいセイラよりも、親しみやすくて女子力が高い印象はあるかもしれません。
また、シャア・アズナブルを”仕事は敏腕、でも近寄る女は全員不幸に”と題し、「実はとんでもないダメ男!?」と新説を展開。ドラマ化された『59番目のプロポーズ』(美術出版社)の著者のアルティシアさんが「仕事のできるカリスマ系男は”仕事しかできない男”であることが多い」と指摘し、社内恋愛すると「都合よく扱われて紙屑のように捨てられる可能性大」と警鐘を鳴らします。
シャアに全てを捧げて戦死してしまったララァ・スンをはじめ、『Zガンダム』のレコア・ロンドや『逆襲のシャア』のナナイ・ミゲルやクェス・パラヤ…みんな不幸な結末を迎えています。元恋人だったハマーン・カーンとは後に血で血を洗う抗争に陥っていますし、そう考えると要注意なのかも。
『マクロス』では、一条輝を巡るリン・ミンメイと早瀬未沙との三角関係で、ポイントとなるシーンを列挙。”アイドル好きは多くても、最後に選ばれるのは普通の女”として、「目の前にいる現実の生身の女だけが愛される」という結論になっています。
もうひとつ、『マクロスF』での早乙女アルトとシェリル・ノーム、ランカ・リーとの関係では、一緒にいる時間が長いほうが恋をリードしていると指摘し、一途な気持ちよりもタイミングを逃がさないことが大事だとしています。
面白いのは、お互いのアルトへの気持ちを知り、シェリルとランカの間に絆が生まれているということ。正々堂々とぶつかれば、恋以上の収穫があるかもしれません。
そんな人間関係の機微を知る上でもためになる見方もできる『ガンダム』と『マクロス』。多様な解釈ができるというのも名作の証拠。未見の人も、何度も見たという人も、現実の自分の境遇と重ね合わせて鑑賞してみるのも楽しそうです。
マガジンワールド アンアン – ANAN 1829
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