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Nov 21 2024

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三石琴乃も混乱!? 忘れられないコラボは「90年代の頃の……」劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」インタビュー

25年の時を経て、2021年に2部作連続公開される劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」(《前編》公開中、《後編》2月11日(木・祝)公開)より、スーパーセーラームーン/月野うさぎ役の三石琴乃さんのインタビューをお届けします。

今回の劇場版は、ちびうさの淡い初恋やセーラー戦士たちの成長を描く、原作の第4期にあたる《デッド・ムーン》編が描かれており、セーラー戦士達が、地球と月の征服を目論む新月の闇の王国の女王ネヘレニア率いる、デッド・ムーンから人々を守る為立ち向かっていくというストーリーとなっています。

90年代のアニメシリーズから主人公のセーラームーン/月野うさぎを演じてきた三石さん。『美少女戦士セーラームーン』に三石さんが勇気づけられたことやシリーズの思い出など、お話を伺いました。

自分の気持ちを言葉にして伝えるうさぎちゃんを「見習いたいな」

――劇場版になると聞いた時の感想を教えてください。

三石:今まではTVアニメだったので、「劇場版!?」と驚いたのと、大きなスクリーンと素晴らしい音響設備の中でセーラー戦士たちが大活躍する姿が観られると思うと嬉しかったです。その反面、アニメの1クールで表現するのも大変なくらい、第4期は描かれる内容のボリュームが多いので、その色々なエピソードやキャラクターを劇場版の《前編》と《後編》の尺の中で描ききれるのかな?という思いもありました。

――今回演じられて、印象的だったスタッフさんからのディレクションはありますか?

三石:《前編》はあまりなかったんですけど、《後編》の収録のときに、私がキャラクターを捉えて表現したものよりも、“もっと強く”というディレクションをいただきました。スーパーセーラームーンはグッと強く前に出るキャラクターなんだなと感じました。

――90年代からずっと演じられてきて、変化した部分と変わらないところはどこでしょうか?

三石:90年代のアニメシリーズの月野うさぎちゃんと、『美少女戦士セーラームーンCrystal』(2014年より配信)の月野うさぎちゃんはもちろん同じ人物なんですけど、『美少女戦士セーラームーンCrystal』は原作準拠で制作しているストーリーです(※90年代アニメではアニメオリジナルの設定などが盛り込まれていた)。なので、90年代で作り上げられたうさぎちゃん像を私の中で一度更地の状態にして、そこからまた新しい仲間たちと一緒に作り上げてきたので、同じキャラクターでも若干印象が違うかもしれません。

(「Crystal」シリーズは)ちょっと大人っぽい表現というか、少女漫画をアニメーションに落とし込んでいるので、モノローグのセリフなどが多いんですよね。モノローグというのは、悩みや苦しみ、迷いというものを言葉にすることが多いので、やはりしっとり大人っぽく感じるんじゃないかな、という印象はあります。ただ、ドジで泣き虫でお勉強もできなくておっちょこちょいな女の子というのは最初に出会ったときから変えないように気をつけています。

――90年代のアニメシリーズから応援しているファンの方へ、本作のオススメポイントを教えてください。

三石:今回、キャラクターデザインが(90年代アニメシリーズを手掛けた)只野和子さんになりまして、当時の映像を彷彿とさせるようなキャラクターデザインになっています。「キャラクターデザインが只野さんになりました」と伺って、私としては外部太陽系戦士が助っ人に参上してくださったみたいな、とても心強い気持ちになりました(笑)。

三石:しかも、只野さんのイラストはやっぱり画から湧き上がってくる「気」があるので、演じる上でもパワーをもらえます。4戦士のそれぞれのアップの画もとっても素敵なので、本当に劇場の大画面で観てほしいなと思います。そして、4戦士の心の中にある不安、このままでいいのかな?という迷いや葛藤、それを乗り越えた時の彼女たちの表情が素敵です。

あとは、うさぎとまもちゃん(地場衛/タキシード仮面)の恋愛模様ですね。相手を想うが故にすれ違ってしまうこともあり、そんなときにうさぎがちゃんと自分の気持ちを言葉にして、まもちゃんに伝えるんです。それは分かっていてもなかなかできないことなので、見習いたいなと思う部分でもありました。

――うさぎとまもちゃんのシーンは絆を感じられてとても感動するシーンですが、演じられたときの印象は?

三石:もう涙ながらに自分の気持ちを一生懸命に伝えているうさぎちゃんの表情が可愛くて印象的で、か弱い部分が表れていてドキッとしました。

街で聞こえた生の声に「作品としてちゃんと届いているんだと思えて、また頑張れる」

――『美少女戦士セーラームーン』は、三石さんのブレイクのきっかけとなった作品でもありますよね。

三石:新人として大抜擢だったと思います。当時は毎週アフレコに行ってなんとか30分のお話をこなすのが精一杯で。周りの先輩たちも見守って助けてくださったんですけど、やはり先輩たちにはお芝居や技術では敵わないので、ただただ「みんなより大きな声でセリフを喋ろう!」という想いのもと演じていました。そのトンチンカンなエネルギーの使い方が、結果的に月野うさぎちゃんと相まっていい感じで役が動いてくれたのかな、と今になって思いますね(笑)。

――『美少女戦士セーラームーン』シリーズに勇気づけられたり、ワクワクして観ていた人たちがたくさんいると思いますが、三石さん自身がスーパーセーラームーンに助けられたことはありますか?

三石:観てくれた方から「面白かった」とか、「あの役いいね」という感想を言われたときに、また次に頑張れるパワーを貰っています。

――身近で起こった嬉しい出来事などは?

三石:90年代の頃はインターネットが普及していなくてSNSなどもなかったので、放送してもすぐには反響がわからないんですよ。なので、放送が始まってしばらく経ったとき、帰り道の駅で女の子がお母さんと手を繋ぎながら、「今日セーラームーンが放送するから早く帰るの!」という場面を目の当たりにした時に、「ひえ~!嬉しい~!!」と心の中で感激しました。“届いてるんだ!”と実感して、次のアフレコでは、この画の向こうに子供達がいるんだと意識しました。あとは、1人暮らしをしているときに近くの公園で“セーラームーンごっこ”をしている子達がいて、最高に可愛かったんです。作品としてちゃんと届いているんだと思えて、また頑張れるエネルギーになりました。

――『美少女戦士セーラームーン』シリーズの思い出があれば教えてください。

三石:『美少女戦士セーラームーンCrystal』の最初の1話のアフレコのときに、自分の出番がないセーラー戦士のみんながアフレコスタジオに来てくれまして。その頃、伊勢丹コラボでセーラー戦士カラーのカーディガンが発売されていて、みんながうさぎちゃんの白いカーディガンをプレゼントしに来てくれたんですよ(笑)。

――へえ!

三石:私も「わあ!嬉しい~!」という驚きと、「本当にこの子たちに集まってもらって良かったなぁ」と感謝の気持ちでいっぱいになりました。

――まるで本物のセーラー戦士の関係のようですね。

三石:有り難かったですね。新しくオーディションで選ばれたセーラー戦士のキャストの子たちは、(90年代から人気のある作品を演じるということで)ものすごいプレッシャーと戦いながらも、自分らしく、そして役のイメージを大切に頑張ってくれていました。90年代の頃の思い出だと、毎週収録しているから仲良くなるのは当然なんですが、アフレコが終わった後にみんなでごはんに行くという流れが出来ていました。みんなで有志でバス旅行などにも行ったりしたことも思い出深いですね。今はなかなかそういったことがないので、楽しかったですよ。

――仲良しですね!ちなみにどちらに行かれたのでしょう?

三石:確か、箱根の温泉だったと思います。そこで散策する人がいたり、テニスコートを借りてテニスをするチームがあったり、温泉に入る人たちがいたり、それぞれ楽しんで、夜はみんなで宴会をしたと思います。

――『美少女戦士セーラームーン』を長年演じられて、コラボなど録り下ろしボイスもたくさん録られていて毎回豪華だな!と感じます。

三石:ゲームや、「バファリン」(解熱鎮痛薬)のコラボもありましたよね。まさかこのようなことになるとは思いませんでした。「一般企業様がアニメーションの人気に気付いてくださった!」みたいな(笑)。有り難いと思います。

――印象に残っているコラボはありますか?

三石:たくさんありますけど、面白いなと思ったのが、90年代の頃、「美少女戦士セーラームーンソーセージ!」と言ったときに、カタカナと長音で少し混乱しました(笑)。あれは未だに忘れられませんね。

――USJでアトラクションも実施されたり、様々な展開が行われていますが、今後の展開で望むことはありますか?

三石:たくさんのコラボをやっていただいて、ありとあらゆるグッズも販売されていて。私もなるべく追いかけて買っているんですけど追いかけられないくらいの数で嬉しい限りなんですが、去年延期になってしまったフィギュアスケートのアイスショーはなんとか形になって欲しいなと思っています。

――では、本作を楽しみにしている方にメッセージをお願いします。

三石:今回の劇場版は夢というものがテーマの1つになっています。90年代のアニメを観ていてくれた方は、子供の頃に見た夢やときめきを思い出していただけると思います。初めて『美少女戦士セーラームーン』を観る方にとっても、仕事や子育てなど頑張っている女子たちの背中を押してくれる、パワーをくれる作品になっていると思いますので、女子同士でもカップルでも親子でも楽しんでほしいです。

――ぜひ、前後編、両方楽しんでいただきたいですね。ありがとうございました!

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【作品情報】
■タイトル:劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」《前編》/劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」《後編》
■公開日:《前編》2021年1月8日(金) 《後編》2021年2月11日(木・祝)ROADSHOW
■キャスト:三石琴乃 金元寿子 佐藤利奈 小清水亜美 伊藤 静 福圓美里 野島健児
皆川純子 大原さやか 前田 愛 藤井ゆきよ 広橋 涼 村田太志 中川翔子 松岡禎丞
渡辺直美 菜々緒
■スタッフ:原作・総監修/武内直子 監督/今 千秋 脚本/筆安一幸 キャラクターデザイン/只野和子 音楽/高梨康治
アニメーション制作:東映アニメーション/スタジオディーン 配給/東映
■主題歌:「月色Chainon(シェノン)」 作詞:白薔薇sumire 作曲:小坂明子 編曲:月蝕會議
ももいろクローバーZ with セーラームーン(CV:三石琴乃)&セーラーマーキュリー(CV:金元寿子)&セーラーマーズ(CV:佐藤利奈)
&セーラージュピター(CV:小清水亜美)&セーラーヴィーナス(CV:伊藤 静)
■映画公式HP:sailormoon-movie.jp[リンク]
■映画公式Twitter:@sailor_movie
(C)武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」製作委員会

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記者プロフィール

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アニメや可愛いものが大好き。主にOtajoで執筆中。

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