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Nov 22 2024

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お寺や神社ばかりじゃない!歴史好きなら一度は訪れたい京都穴場カルチャースポット

京都観光といえば寺社・仏閣めぐりやグルメスポットめぐりのルートを考えるのが楽しいですが、古い建物を使っている博物館や美術館などの文化スポットも沢山あります。中には貴重な歴史上の重要人物ゆかりの品を所蔵していたり、明治・大正・昭和初期の建造物を使っているところも。
ここではそんな中から、厳選した三ヶ所をご紹介します。ここに行けば京都通になれるかも?

新撰組ゆかりの展示品も!角屋もてなしの文化美術館

京都の西側の花街・島原。この開設当初から家督が続いている揚屋(料理屋・料亭)である角屋。今では日本で唯一残る揚屋建築の遺構として1952年に国の重要文化財に指定。現在は『角屋もてなしの文化美術館』として一般に公開されています。
往時は与謝蕪村の友人の炭太儀が島原に住み込んでいたこともあり俳壇の一大中心地になり、幕末には久坂玄瑞・西郷隆盛・坂本龍馬の密議の舞台になったこともあって新撰組の面々も出入りするという重要な場にもなっています。特に初代局長の芹沢鴨が角屋での遊宴の後に、八木邸で暗殺されたのは、ファンならば誰もが知るところでしょう。
室内は、格子状の外観からは想像できないほど開放的で、広間から松が伸びる庭を眺めることができ、往時の粋人や勤王の志士たちを偲ばれます。

奥座敷の”松の間”には、襖絵の「桐に鳳凰の図」や衝立の「布袋の図」といった所蔵品を見ることができます。ろうそくの煤で見えなくなった衝立が時の流れを感じさせます。
松の間からは、「曲木亭」と呼ばれる約300年前の茶室などもあり、雅な空気を味わえます。

新撰組結成150周年を記念して公開された刀傷が残る燭台。隊士が倒幕側の志士を捜索する中でつけられたと思われるいわくつきの一品。「つけ」に釘を刺す文書も展示されているのもファン必見といえるのではないでしょうか。

角屋もてなしの文化美術館

住所:京都市下京区西新屋敷揚屋町32
開館期間:3月15日~7月18日、9月15日~12月16日
開館時間:午前10時~午後4時
休館日:月曜日(祝日の場合翌日)
入館料:一般1000円、中・高生800円、小学生500円(2階の特別公開料金を除く)

http://www16.ocn.ne.jp/~sumiyaho/page/art_museum.html [リンク]

閉校した小学校を利用した京都芸術センター

京都の中心部・烏丸にある京都芸術センター。明治2年にできた明倫小学校が閉校になった建物をそのまま使っており、ギャラリーやワークショップなどが開かれる制作室のほか、図書室や談話室は利用できるので、ちょっとした休憩や読書をする場所としても最適のスペースになっています。

昭和6年に竣工した建物は京都市営繕課によるデザインで、赤みを帯びたクリーム色の壁が特徴的。北館にあるスロープや階段の手すり、小窓などにも独特の味わいがあり、静謐な廊下からも往時が偲ばれます。
ほかにも講堂や大広間があって、建築物好きなら数時間見て回っても飽きません。館長が裏千家の千宗室氏ということもあり、茶会が開ける和室が屋上(4階)にあるあたりも、西洋風の建物と京文化がミックスされていて面白いところです。

1階には、老舗喫茶店の前田珈琲が入店しています。大きなテーブルが真ん中に置かれ、レトロな照明で落ち着いたインテリア。ここでは西京味噌をつかたオムハヤシやチーズとミートソースを合わせたパニーニといったオリジナル洋食メニューがラインナップされているので、お買い物の合間に寄るのもおすすめです。

京都芸術センター

住所:京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2
開館時間:10時~20時(ギャラリー・図書室・情報コーナー・談話室)
休館日:12月28日~1月4日
入館料:無料

京都芸術センター
http://www.kac.or.jp/ [リンク]

開館しているかは運次第!?世界一小さい浮世絵博物館

源義家が創立した東山建仁寺の南門のそばにある、外壁に額装された浮世絵が飾られている民家風の建物が世界一小さい浮世絵博物館。外国人旅行客向けなのか、「UKIYOE SMALL MUSEUM」と白地に黒で大書きされた看板がシュールです。

入口脇の看板には、「朝起きたら開店します。夜眠たくなったら閉店します。もうたくさんだ、という時も店は閉まっています」と注意書き。幸い、筆者が尋ねた時は開店していました。

店主の市村守さんは、今では貴重な浮世絵の摺師。廃れゆく浮世絵の将来を憂慮し、少しでも多くの人に浮世絵を知ってもらうために自室の工房を公開。実際に版木に色をつけ重ねていくところを見学することが可能で、場合によっては簡単な版画体験も出来るとか。
店内にはさまざまなサイズの浮世絵もあり、どれもびっくりするほど安価に販売しています。はがきサイズのものにはモダン風の絵柄のものもあり、親しい人への手紙用にぴったり。思わぬ掘り出し物を探してみるのも楽しそう。
店頭にある「ここではすべてがとても古いのです。今度いらっしゃる時には、この店はもっと古くなっているでしょう」というフレーズも素敵。時間に余裕がある時に訪れたいスポットです。

世界一小さい浮世絵博物館

住所:京都市東山区八坂通大和大路東入ル
開館時間:朝起きたら開店します。夜眠たくなったら閉店します。
休館日:もうたくさんだ、という時

http://kyotokawaraban.boo.jp/tenpo/itimurak/itimura.html [リンク]

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記者プロフィール

ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営。ネット、メディア、カルチャー情報を中心に各媒体にいろいろ書いています。好物はホットケーキとプリンと女性ファッション誌。

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