『第63回ちばてつや賞』入選作『コンプレックス・エイジ』が評判! ゴスロリ好き34歳を描き「すばらしい」「泣ける」との声
講談社のコミック誌『モーニング』で年2回行われている漫画新人賞『ちばてつや賞』。2013年度前期にあたる第63回からはじめて全受賞作がWebで公開になっていますが、その中でも一般部門入選作の佐久間結衣さんの『コンプレックス・エイジ』がゴスロリ服好きの34歳の女性を描いて話題になっています。
主人公の佐和子は結婚2年目。オフィスで働いている時には何の変哲もないファッションですが、夫の将ちゃんと夜の外食をする際にはバッチリとゴス服でキメてお出掛け…といっても、行くのはうどんチェーン店というあたり、くすりと笑わせてくれます。
一方で、年齢を経たことにより身体の緩みや肌のかさつきを自覚するように。職場で30過ぎのアイドルについて「自分がいくつで周りからどう見られているか考えて年相応のカッコをすんのが大人でしょ?」という男性同僚という声にドキリしたり、お茶会へのお洋服をおとなしめなものを選んでしまったりします。
そのお茶会で、高校時代からの盟友・サワが連れてきた20歳の子と会い、ストレートに「引き際が大事と勉強になった」と言われ、佐和子はゴスロリというファッションが年齢相応でないという思いを強くします。そして、自宅に帰って彼女が取った行動は…。
結末は誰でもWebで無料閲覧可能なので読んで頂くとして、”老ゴス”の心理を活写するストーリーは注目を集めています。『twitter』でも2013年11月22日午後の時点で9000を超えるツイートがポストされており、「泣ける」「すばらしい」といった賞賛や、社会に出ることで「夢見る少女ではいられない」というテーマと自分自身の経験と重ねて共感する声も寄せられています。
ゴスロリ服好きだけでなく、何か一つの趣味に打ち込んでいる人であれば刺さるところが多い『コンプレックス・エイジ』。ちばてつやさんも選評で「演出も構図もキャラクターも実に良く描いている」とコメントしており、マンガ好きならば一読する価値のある作品といえるのではないでしょうか。
『第63回ちばてつや賞』公式サイト
http://morningmanga.com/chibasho/63/pieces02.html