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Mar 19 2024

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福士蒼汰&吉沢亮 2人の成長した部分とは?映画『BLEACH』撮り下ろしインタビュー

久保帯人先生による大人気アクション漫画が実写化! ユウレイが見えること以外は普通の高校生・黒崎一護が、死神の力を譲り受け、人間の魂を喰らう悪霊・虚<ホロウ>と死闘を繰り広げる壮絶アクション超大作映画『BLEACH』が7月20日より劇場公開中。

主人公・黒崎一護を福士蒼汰さん、一護のクラスメイトで実は死神に対抗する “滅却師(クインシー)”の生き残りとして弓状の武器で戦う、石田雨竜を演じるのは、吉沢亮さん。

「仮面ライダーフォーゼ」以来の共演となる2人。吉沢さんが、「(福士さんはフォーゼの)弦太朗のイメージのままなので、一護役はぴったりだと思った」と語ったように、福士さんのハマり役となった今作についての役作りや、お互いが成長した部分など、2人に話を伺っていきました!

海外の友達にもすぐに知れ渡る人気作

――『BLEACH』の原作漫画の連載が始まった時、お二人は小学生くらいだと思いますが、当時盛り上がりましたか?

福士:亮君は読んでたんだっけ?

吉沢:俺は読んでた。

福士:俺は読んでなかった(笑)。

――そうなんですね(笑)。

吉沢:むしろ漫画とか読む人?

福士:週刊少年ジャンプは週刊で買うお小遣いがなくて(笑)。でも、漫画は友達に借りたり、読むのは好きでした。

吉沢:俺はもう小さいころから『BLEACH』はアニメも見ていたし、単行本も買っていたし、普通にこの作品と一緒に育ったと言っても過言じゃないくらいめっちゃ好きでした。

――元の漫画やアニメにどんな印象を持っていました?

吉沢:当時はやっぱり、クールでカッコイイという印象。もちろん熱い部分もあるんですけど、刀や技がスタイリッシュでカッコイイな、とハマっていました。今見ても、めちゃめちゃスタイリッシュだな、と思いますね。モチーフは刀や侍、お化け的なものなど日本特有のもので、それをすごくカッコよくスタイリッシュに描いていて、今冷静に見ると、めっちゃ海外受けしそうだな、と思います。

――YouTubeで公開している映画の予告映像にも海外の方からのコメントもたくさん付いているので、海外での注目度もすごく高いんだなと感じます。

福士:YouTubeの予告のコメント欄を見ると、けっこう英語や世界中からのコメントがあるんです。

――海外からも注目されることについていかがですか?

福士:この作品をやらせていただくことになったときには、『BLEACH』が国内はもちろん海外から人気というのも知っていたので、やはり責任とプレッシャーは感じました。映画のことが発表になった時にシアトルに住んでるアメリカ人の友達から「やるんだね!」って連絡が来て。

――へえ~!

吉沢:そこにも届くんだね、すごいね。

福士:知れ渡ってる……と思って、改めて責任は感じました。

――役作りでこだわった部分を教えてください。

福士:原作が漫画なので、普段よりビジュアルにこだわる部分はたくさんありました。服装、髪型、目の色とかも。一護ってわかりやすく、髪の色オレンジ、目の色ブラウンみたいなこと書かれてるんです、最初に(笑)。それはやるべきだと思いました。髪の色は原作の久保先生も気にされていたので、本当に地毛でやりたいなと考えていました。自分に馴染むという部分でも地毛でやりたいと思いましたし、客観的に周りの人が見たとしても馴染むのは地毛だと思うので、そこは気をつけました。中身の部分では、とても家族思いなところや、自分のせいで母親を死なせてしまった不甲斐ない自分がいる、というところが彼のエネルギーになっているんだろうなと思って作っていきました。

吉沢:僕は、今回はとにかくミステリアスな役でいよう、と意識していましたね。死神の話の中で唯一死神じゃない男だし、死神とは対抗している役なので、立ち位置的にも、なんかコイツよくわかんねえな、ってままで終わった方がいいだろうな、と思って(笑)。原作だと、雨竜っていじられキャラというか、面白いキャラになっていくんですけど、今回の映画のストーリーに関してはあまりそういった部分が出ないで、敵なのか味方なのかよくわからないけれど最終的になんとなく共闘してる、みたいな、キャラクター性が明確に見えない役でいた方が面白いかなというのがあって。割りと芝居的な意味でも、あえてあまり表情をつけなかったり、目もそんなに目力を使わずずっと視点を固定していることを意識しながらやっていました。

フォーゼの頃から成長したところは「ひげ」!?

――キャストが発表されたときに、「仮面ライダーフォーゼ」の2人ということで話題になりましたが、また共演となったことへの気持ちを聞かせてください。

福士:本当に6、7年ぶりの共演で。でもそれまで会ってなかったわけではくて、本当に数回ですけど、ごはんやカラオケに行ったりしたこともあって。でも、お仕事としては久々だったので、どんな感じかなぁとは思っていたんですが、全然変わってないな、という印象がありました。相変わらず人見知りで初共演の方とは全然話さないな、と(笑)。

吉沢:そっか、(ライダーの)その頃から人見知りだったんですね。

福士:人見知りだった。ライダーの頃も、最初は全然話してなくて。良い意味で変わってなかったなと思いました。

吉沢:福士くんも変わってなかったですね、すごく良い意味で。現場にいる同世代の中では大人っぽい。見た目もそうですけど、立ち位置的にも、馴染んでいるようでちょっと俯瞰で見ている感じは、ライダーの頃からそんな感じでした。お芝居を2人でやった時も、良い感じにハマるなとやりやすかったですし、楽しかったですね。

――お芝居に入ると、お互いの距離感を思い出せる感じでしたか?

福士:ライダーの時のキャラクターとちょっと距離感が似ていたんです、熱いキャラとクールなキャラで。それもあって、懐かしさも感じながら、「あ、この歯車の合わせ方でいいよね」と出来たところはありました。

吉沢:やっぱり僕の中ではライダーの時の福士くんのイメージしかないので。ライダーが終わって、福士くんの出ている作品を見ると割りとクールな役が多かったりしてますが、僕のイメージは完全に弦太朗だったので、今回みたいなちょっと熱い真っ直ぐすぎるバカみたいな役のイメージが僕的には福士くんにぴったりなんです。だから、主演が福士くんと聞いた時も「ああ、すごくハマりそうだな」と思ったし、楽しみだなとなりましたね。

――逆に自分自身やお互いを見て、6年ほど前と変わった、成長していると感じた部分は?

吉沢:ひげはめっちゃ伸びるようになりましたけどね。まじでめっちゃ濃くなりましたよ。

福士:あははは、そうなんだ!

吉沢:ひげは1日放置しただけでけっこう生える。あの頃全然だったけど。

福士:ひげのイメージはないね(笑)。ひげの成長?

吉沢:ひげは成長した。

福士:自分もひげは伸びるようになりました(笑)。

吉沢:ひげ生えるのよ、もう。剃る時間も長くなった。前は本当に15秒くらいだったんですよ。今はもう2分くらいかかるもんね。

福士:かかるよね。

吉沢:福士くんは基本的には変わっていないんですけど、よりストイックになった気はします。あの頃からすごい芝居好きなんだろうな、って印象はあって。待ち時間とか一緒にいても、楽しそうに台本を読んでいて、「あ、この人は芝居好きな人なんだ」って印象が強くあったんですけど、その後も、武術みたいなことや英語を学んでるって話を聞いたり。30代になってそういうことを始める人っていっぱいいると思うんですけど、20代とか10代からそうやって先の事を考えて何かを準備している人って、周りにまずいない。福士くんくらいしか思い浮かぶ人がいないので、やっぱりすごいですし、昔以上にストイックだなと思いました。

福士:亮くんは……。

吉沢:成長しました、僕?(隣の福士さんの方へ向き直る)

福士:いや、あはは。なんか、本当に変わってないな、という印象が強いんですが。そうだなぁ……。

吉沢:ふふふ。(吉沢さんが福士さんをニヤニヤと見つめる)

福士:でも、こんな感じなんです、ずっとニヤニヤしてたりとか(笑)。

吉沢:あはは! 意外と変わらないもんね。

福士:だから成長というよりは、(吉沢さんは)その変わらないでいることが逆に大人なのかな、と思います。20代前半になっていったりすると、大人っぽくしようとする人が普通で、中身が子供だからこそ、大人になっていく年齢とのギャップを埋めたいってあると思うんです。亮くんはそれがなくて、けっこう自然体のままでいるっていうところが逆に心が成長しているんだろうな、とは感じます。

刀、弓矢、それぞれの大変さ

――今回、かなりハードなアクションも多かったですよね。

吉沢:僕は弓なんですけど、本当は刀をやりたかったんですよね。でも、やっぱり福士くんを見ていて「やべえな!」って思いましたね。特に最後の恋次との戦いは、2人のすごさもそうだし、アクションの動きとか、CGの「うわ、こんな動きするの!?」って部分もあって、単純に観ていて熱くなりました。

福士:でも、どのアクション映画も大変だと思います。今回、悪霊・虚<ホロウ>が見えないというところが大変で、一人で演舞しているようなもので。「足にはこう来るので避けてください」と言われてやるんですが、実際に避けられているのか、誰もわからない。「これ、たぶんこう見えるんじゃない?」という感じで撮影が進んでいくので、監督をはじめスタッフのみなさんとのイメージの共有が難しいなと感じました。それから恋次戦に関しては、アクション部の下村勇二さんのこだわりやアイデアがけっこう絞られて出来上がったカットだなと感じます。自分自身もああやって出来上がるとは思っていなかったシーンが多かったので。

吉沢:刀がでかいの大変そうだったね。

福士:そこは大変でした。早乙女太一がさ、すごいスピードでやってくるんです。(でかい刀で)ハンデ背負ってるっていうのに(笑)。

――吉沢さんの弓矢を引くところもCGですよね?

吉沢:CGですね。けっこう練習しました。手に握る部分だけ実際にはありますけど、ほぼ全部CGで、ちゃんと弓を引いているように見せなきゃいけないので、引いているときの角度や、あまり肘が下がっていたらカッコ悪いなど、いろいろな部分を気をつけながらやっていました。動きながらだと、たまに弓を引いたときに出来るラインが体を貫通しちゃうときがあるので、そうならないようにラインを考えたりしていました。見た目そんなに派手じゃないのに、やっていることは地味に難しいっていう(笑)。

――最後のシーンは時間をかけてみんなで話し合いながら撮影したそうですが、お二人から提案されたことはありますか?

吉沢:僕はもう、言われたことをやっていただけです。気付いたら途中でスッと消えるので(笑)。

福士:いつの間にか消える(笑)。

吉沢:気付いたらいないもんね! でも、あそこからが絶対大変だよね。俺が消えてからの2人対戦シーンとか、白哉も出てくるし、アクションシーンが超長いもんね。

福士:あのシーンは本当にただがむしゃらでした。自分に勝てる実力がないのをわかっているし、でも、刺されても斬られても気合いで立ち上がるぜ、という一護のキャラクターが見えたシーンになったなと思いますね。

ハマっている楽曲にも注目

――佐藤信介監督の演出やこだわりを感じた部分は?

吉沢:芝居で、「ここの振り返る間をもう少しください」とか、そういうタイミングのこだわりはすごいなと思いました。CGがとても多い現場ではあったので、本当に僕らはよくわからないものに対して向かっていくシーンがたくさんあったんですけど、でもたぶん監督の頭の中には画が出来上がっていて、すごく的確なアドバイスをくださる。「ここはこういうやつがこう動くから、こうしてくれ」って的確に教えてくださるから、それは僕はやりやすかったですね。

福士:佐藤監督は日常と非日常の融合をとても自然になじませてくださるんです。CGとリアルな人が、本当にその場に一緒に存在しているような感覚になるんです。今までの『GANTZ』などもCGと人が戦っていましたが、『BLEACH』でもきっとその手法を活かしてらっしゃって。監督が、まず『BLEACH』で好きだと言っていたところが、「現代劇なのに和装しているところがいいんだよね。そのミスマッチが『BLEACH』はいいな」とおっしゃっていて、そこに目をつけられている監督は独自の視点をお持ちなんだなと思いました。撮影前から監督の中では既に出来上がっているものがあって、それを具現化してくれる周りのスタッフさんたちがいてくれて。監督は常に現場でiPadを持っているんですが、中には尸魂界(ソウル・ソサエティ)のイメージがあって「尸魂界こんな感じ。今、白哉がいるところはここ」って見せてくださるんです。今回は尸魂界なんて一瞬しか出てこないのに全部細かいところまで決まっていて、すごいなと思いました。

――完成した映画を観て一番驚いたところはどこですか?

吉沢:それこそ、最後のグランドフィッシャーと戦う駅前のロケセットは半端じゃないなと思いました。あのシーンは現場だと背景は全部グリーンバックだったので、これどうなるんだろうな、と思っていたんです。現場自体もすごい広いところで撮影していて、これ全部セットか、と思うと「どれだけ金かかってるんだ」とも思ったんですけど(笑)。この後ろ全部グリーンバックでどんな感じになるんだろうと思っていたら、めちゃくちゃ自然に馴染んでいて、「ああ、もうすげーな、CG」って。とにかくCGのすごさにはびびりましたね。

福士:アクションもCGも1つ1つ驚く部分はあるんですが、意外と「お!」と思ったのは、挿入歌とか主題歌です。

吉沢:あれ、熱いですね。

福士:[ALEXANDROS]さんの曲がすごいハマってるなー!と完成作を観て「お!」と思いました。その曲が耳に入ってくると『BLEACH』を思い出す、というくらい印象に残るので、いい音を入れていただいたなと思いました。

――音楽にも注目ですね! ありがとうございました!

[撮影:周二郎]

映画『BLEACH』は7月20日より絶賛公開中。

また、福士蒼汰さんはガジェット通信の撮り下ろしグラビア企画『ガジェット男子』にも登場するので、そちらもお楽しみに。


動画:織姫やチャドの姿も!実写映画『BLEACH』本予告
https://youtu.be/KgO_BfI-8No[YouTube]


動画:実写映画『BLEACH』メイキング映像
https://youtu.be/GUyWw5cyZh4[YouTube]

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ストーリー
高校生・黒崎一護はユウレイが見える霊感の持ち主。ある日、家族が人間の魂を喰らう悪霊・虚<ホロウ>に襲われてしまう。そこに現れたのは死神を名乗る謎の女・朽木ルキア。彼女は一護に究極の選択を迫る。このまま家族とともに殺されるか、世の中の全ての人を虚<ホロウ>から護る《死神》になるか――。《死神》として生きていく道を選んだ一護の先には、想像を超えた闘いが待ち受けていた。
出演:福士蒼汰 杉咲花 吉沢亮/真野恵里菜 小柳友/田辺誠一 早乙女太一MIYAVI/長澤まさみ江口洋介
監督:佐藤信介 脚本:羽原大介 佐藤信介 音楽:やまだ豊
原作:「BLEACH」久保帯人(集英社ジャンプ コミックス刊 ) 主題歌:[ALEXANDROS] 「Mosquito Bite」(UNIVERSAL J / RX-RECORDS)
製作:映画「BLEACH」製作委員会 制作プロダクション:シネバザール
配給:ワーナー・ブラザース映画

(C)久保帯人/集英社 (C)2018 映画「BLEACH」製作委員会

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記者プロフィール

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アニメや可愛いものが大好き。主にOtajoで執筆中。

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