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直筆初期草稿の展示も! 夢野久作ファン必見の『ドグラ・マグラ銅版画展』開催中

夢野久作(1889-1936)によって生み出された日本三大奇書の一つ『ドグラ・マグラ』の世界を10人の銅版画家が描いた企画展が、東京・茅場町の森岡書店で2014年8月23日まで開催。2014年8月15・16・17日の三日間には、久作自筆の『ドグラ・マグラ』初期草稿の展示も予定されています。

推理小説の体裁ながら、「胎児の夢」「脳髄論」といった奇想天外な論文などを挟みつつ、複数の事件のつながりが詳らかにされていくという複雑怪奇な物語が、かの江戸川乱歩に「わけのわからぬ小説」と評されたという『ドグラ・マグラ』。その難解な世界をさまざまな世代の同版画家が挑んでおり、その細密に描かれた迷宮の模様を堪能したいところ。

また、久作の子でインド各地の緑化に尽力した杉山龍丸(1919-87)の業績をオマージュした作品も展示。久作の父で政界の黒幕とされた杉山茂丸(1864-1935)を研究している、久作の孫にあたる杉山満丸氏が持つ貴重な資料も公開されています。

特に注目なのが自筆『ドグラ・マグラ』初期草稿。久作の筆致や独特の原稿用紙マスの使い方などを知ることができます。その不可思議な物語に魅せられた人にとっては見逃せないのではないでしょうか。

『ドグラ・マグラ銅版画展』は東京の後、久作をはじめとした杉山三代の地元でもある福岡・博多の立石ガクブチ店で2014年9月14日から20日まで開催で、オープニングレセプションには杉山満丸氏が登場するとのこと。奇才を輩出し続けている秘密の一端に触れることができるのは間違いなさそうです。

ドグラ・マグラ銅版画展 ~ドグラ・マグラの血脈 夢野久作とグリーン・ファーザー~

会期:2014年8月11日~23日
時間:13:00〜20:00
会場:森岡書店
   東京都中央区日本橋茅場町2-17-13
   第2井上ビル305号室

出品作家:
小林小百合、権藤凱曉、佐藤ゆかり、重藤裕子、杉本一文、丹野恵理子、寺澤智恵子、東マユミ、松永ゆかり、宮島亜紀(敬称略)

※杉山3代(杉山茂丸、夢野久作、杉山龍丸)に関する資料・遺品も展示(資料展示協力:杉山満丸、九州大学記録資料館、夢野久作と杉山3代研究会)

ドグラ・マグラ銅版画展 夢野久作とグリーン・ファーザー
http://aki-remains.com/kyusaku/

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記者プロフィール

ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営。ネット、メディア、カルチャー情報を中心に各媒体にいろいろ書いています。好物はホットケーキとプリンと女性ファッション誌。

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