今日から使える「口説く」ための心理学 ~相手にとって、ちょっと困った存在になる~
ひたすら相手に尽くしているのに幸せになれないという人はいませんか?
ならば思い切って立場を逆転させ、迷惑をかける側にまわったほうが、恋が上手くいくかもしれません。
そこで今回、そのノウハウを恋愛心理学のパイオニア・渋谷昌三さんの著書「恋愛心理の秘密~ただの友達で終わらせない44の心理効果~」(大和書房)からご紹介します。
相手の印象に残る『自我関与の心理効果』
心理学には「自我関与」という言葉があります。相手にできるだけ深く自分の心を訴え、存在をアピールする方法です。
たとえば、年賀状。印刷されたものに、肉筆で1行か2行書き添えます。ささいなことですが、自分がもらったときのことを思えば心理的影響を想像できるのではないでしょうか。
恋愛では、デートのときの言葉づかいでも自我関与を高くすることができます。
別れ際の言葉で「私たち、また、どこかで会いそうですね」も、悪くはありませんが、「私たち、またきっと会いたいですね」と言った方が相手に与えるインパクトがあります。
後者は自分の意志を率直に伝えることで自我関与度を高くしているのです。しかし、この自我関与を高める方法は、かなりのエネルギーが必要となります。
お金を借りることで好感度がアップする!?
そこで知っておきたいのが、逆に、相手にエネルギーを使わせる方法で好感度を上げる方法。
つまり、相手に否応なく自我関与させるのです。実際、お金の貸し借りにおいて人間関係がどう変化するかを調べた実験があります。
その結果、意外なことに貸した人は借りた人に対して、以前よりも好意をもつようになるという調査結果があるのです。
優等生に振る舞うことは、必ずしもプラスにならない
「馬鹿な子ほどかわいい」ということわざも心理学で説明できます。
たとえば会社の人間関係。上司は優秀な部下よりも、出来の悪い部下を可愛がる傾向があるそうです。
仕事のフォローなどをしているうちに自我関与を強いられて、誰かが批判をすればつい擁護してしまうんだとか。
お金の貸し借りも同様です。恋愛においては、自分がお金を借りる側に立つことで、意識的に相手に負担をかけてみましょう。
「アッシー君」と呼ばれる、女性の送迎担当のボーイフレンドも同じですね。「面倒くさいな」と思いながらも、「しょうがないな…」という気持ちになりハンドルを握る。
このように相手にとって、ちょっと困った存在になる、というのも恋愛のきっかけになります。