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Oct 21 2018

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KIMERU 2.5次元作品は「腫れ物にさわるくらいデリケートなもの」その中での変化と挑戦[撮り下ろしインタビュー]


アーティストとして活動し、ミュージカル『テニスの王子様』の不二周助をはじめ、漫画、アニメ、ゲームを原作とした2.5次元舞台作品でも活躍中のKIMERUさん。8月4日には、関わりの深い俳優仲間をゲストに招いたトーク&ライブイベント『SUMMER FES 2018 go forward』を開催予定。

計画中のイベント内容や、2.5次元舞台作品にかける想い、こだわり、変化などたっぷりとお話を伺いました。

「ステージとは?」を深く語り合う姿が見られるかも?

――今回の単独ライブはどんな内容になるのでしょう?

KIMERU:今回は、初めての夏フェスということで、ゲストを巻き込んでのお祭りにしようと思っています。ゲストは全員テニミュキャストだったりするんですけど、テニミュ(ミュージカル『テニスの王子様』)は15周年なので何かやりたいなと思って。僕はスケジュールが合わずにテニミュの15周年イベント(ミュージカル『テニスの王子様』15周年記念コンサート Dream Live 2018)に出れなかったんですよ。だから、自分的にはテニミュのお祝いもしたいし、テニミュについても語りつつ、みんなと絡んでいる他の舞台作品などの話をわちゃわちゃして、その楽曲たちをやっていけたらいいなと思っています。

――とてもスペシャルなライブですね。事務所を移籍してから3回めの単独ライブですが、心境の変化はありますか?

KIMERU:6月にバースデーライブを地元・熊本でやらせてもらったんです。事務所が変わった区切りとして、次のファンクラブ旅行&ライブは熊本でやりたいとお願いしてやらせていただきました。そこで、「どんなことをしてでも東京でのし上がってやる!」みたいな気持ちを歌詞にした歌があるんですが、その曲を熊本で歌わせてもらって、本当に原点回帰ができたんですよ。ファンの子ともできたし、家族や親戚、以前勤めていた郵便局関係の人など、あの場に集ってくれた人すべてと。

――それを経てのライブイベントになるんですね。

KIMERU:TVアニメ『遊☆戯☆王VRAINS』オープニング曲 になっている「go forward」という新曲は、仲間と前に進むというタイトルなので、もちろんファンのみなさんは仲間だし、共演者も仲間という想いもあるので、なんとなく“決起会”みたいな感じですね(笑)。ライブも舞台も含めて、過去も未来も話して、今の俺を見てください!って祭りです。カップリング曲に滝川英治に向けた曲があって、それは熊本で披露しなかったんです。熊本のライブの後にとりあえずCDを渡して、1回僕の中で完結したので、次はライブですね。

――テニミュから滝川さんと関係の深いゲストさんも多いですものね。

KIMERU:(郷本)直也や友常(勇気)もいるので、いろんな意味を込めて、お祭りだけじゃなくて、今の自分の気持ちとか、心をオープンにしたライブに出来たら良いなと考えています。

――トークパートもかなり濃い内容になりそうです。

KIMERU:テニミュの話はしたいと思っています。『少年ハリウッド』や『超!脱獄歌劇「ナンバカ」』など、いろんな舞台の話ができると思うので、ステージとは?みたいな深いところも話せればいいなと思っています。あとは、お祭りなので、何の話が飛び出すかはわからないです(笑)。

キャラクターに似せることに損はない

――KIMERUさんは、長く漫画・アニメ原作の舞台に出演されていて、2.5次元舞台作品の第一人者、のように若手俳優の方に言われることもありますよね。

KIMERU:勝手にそういった話が独り歩きしていて。ネルケプランニングさんやマーベラスさん的に、男性だけでやる2.5次元作品の基盤となったのが、やはりテニミュだったようなんです。そのときにオタクだったのが僕で、「レイアウトが違う!」「乾の隣は海堂だから!」とか、ガンガン指摘していたんです。みんながアドリブで演じる場面もあるんですけど、アドリブが間違っているので、そんなのオタク的に許せないじゃないですか。そういうところをいろいろ指摘していたんですよ。元々声優さんも知っていたので、みんなにキャラソンを「はい、聴いてきて」と、貸して。「似せることに損はない。自分を出すのは後でいいから」と言って。

――そんな2.5次元舞台が今やジャンルとして確立されたのを見ていて、いかがですか?

KIMERU:僕たちがテニミュを卒業したくらいの時代では考えられないことですね。今は卒業して次の世代に変わっていくのは当たり前になっていますけど、あの時は当たり前じゃなかったので、納得できないし、卒業するのも嫌でした。自分の初めての舞台だったというのもあって、不二は俺のものだし!と固執していて無理でした。一時期、テニミュを観に行けなかったですね。でもそうやって、渡したくなくても渡してしまったバトンがどんどん繋がって、10代目などになっていて……。

――本当にすごいですよね。

KIMERU:だから(歴代のキャストで集まった)不二会をやったときに、とても感慨深かったんですよ。みんな身長も性格もバラバラだし、なんでこの人達が選ばれたんだろう?みたいな感じでしたけど(笑)。

――みんな同じ不二周助をやっているのが不思議ですよね。

KIMERU:キャストは全然違うので不思議です。でも、逆に全然違う人でも、同じキャラクターを演じられるのがお芝居なんだなと思いました。

荒れるものに出ているという責任とプレッシャー

――他の舞台作品にもたくさん出演されていますが、2.5次元作品ならではの面白さは?

KIMERU:僕は2.5次元作品は、ものすごくデリケートに扱っています。オリジナル作品だと何してもいいんですけど、2.5次元作品は敵にも味方にもなるので、腫れ物に触る感じで僕はやらせていただいています。ただ、味方になると驚くほど強いじゃないですか(笑)。でも、僕が一番最初に経験したのが、「主題歌だからって不二やるな」って手紙を大量にいただいたことでした。

――それはキツイですね……。

KIMERU:当時、テニミュは青学だけで、敵校も出ていない中では不二がキャラクターとして人気だったので。初めてのファンレターに近いものがそんな感じだったんです。

――ちょっと心が折れますよね。

KIMERU:折れそうになったんですけど、「じゃあもう不二になってやる!」って思って。まだ芝居の経験もないけれど、“なりきる”ことは昔から好きだったので、そこから頑張ったら、みなさんから「すみませんでした」というお手紙もいただきました。そういう経験もしているので、2.5次元作品をやるときは、もちろん原作を読まないといけないし、お客さんが抱いているイメージをある程度捉えないといけない。次は『家庭教師ヒットマンREBORN!』の5才児の役なのでまた荒れると思うんですけど(笑)、そういう荒れるものに出ているので、僕はその責任感とプレッシャーと毎回戦っているのが楽しいです。

――なるほど。

KIMERU:そして漫画の世界って世界観がちゃんとしているので、照明、音響、美術などスタッフさんがその世界観を作り上げようと向かっていくのが好きです。オリジナル作品は、どうする?ということろから作り上げますが、2.5次元作品の場合はいかに具現化するか。

あと、最近「いかに裏切るか」も好きで。LiveMusical『SHOW BY ROCK!!』のアダムとイヴがそうだったように、原作を飛び越えないといけない瞬間があって、原作通りにやっちゃうと人間味がなくなってしまう瞬間があるので、喜怒哀楽が一瞬出るけど、きちんと元に戻れるようにする。キャラクターでありつづける中で、いかに壊すかという作業を最近するようになりました。

――なんとなくわかる気がします。

KIMERU:テニミュのときは、もうみんなをキャラクターの中に押し込むのが精一杯だったんですけど、それだけじゃダメなんだと今は気付きました。ある程度キャラクターが出来たら壊して、「ああ、こういう時にそういう顔をするんだ」という感情がお客さんに伝わるといいのかなと。「そこにちゃんとキャラクターが生きている」ことを表現する楽しさを最近知りました。

――確かに、舞台上でしか見られない、臨場感のある表情ってありますよね。

KIMERU:『青春-AOHARU-鉄道』は、原作×150くらいの感情でやっています(笑)。全力で会長を愛して、罵って。元のキャラクターに収まれば、少し原作を飛び越えるのもいいかなと思っています。昔、不二をやっているときは完全にキャラクターの形のままだった。今の僕が不二をやったら全然違うものになるんだろうな、と思うくらい、最近は枠を越える作業が好きです。

――より人間らしく、ということですね。

KIMERU:より人間に見えるように感情をのせて、毎回リセットしてやっていますね。僕は映画なども何回も観るのが好きなんですよ。先の展開がわかっているのに、ちゃんとリセットできるタイプなので、それが舞台にも活きていて。アダムをやるときも、毎回ゼロになって「なんで!?」という気持ちがきちんと出せていました。人によっては、ドラマタイプの人たちがいて、性格的に繰り返し演じることができない人がいるんですけど、僕は舞台に向いているんだなと思っています。

あの呼び名についてKIMERUさん本人に聞いてみた……!

――正直に言うと、2.5次元舞台ブームがこれほど長く続いて定着するとは思っていなかったのですが、業界の変化を感じた部分はありますか?

KIMERU:アニメを見た段階で、すでに舞台化が決定しているんだな、と思うものが出てきましたよね。舞台化、映画化を視野に入れた製作の取り組みに変わったのは、嬉しいです。そういうものを作り上げてこれたんだと思えるので。昔では考えられなかったですけれど、今は舞台化ありきのプロジェクトがあって、そこは変化した部分だと感じます。

――KIMERUさんは、これまでたくさんの舞台作品に出演されていますが、さまざまな現場で、失礼ですが「ババア」の呼び名が浸透していますが……(笑)。

KIMERU:そうなんですよ~! 昔は「オバちゃん」だったんです。僕はこの業界に入る前から「オバちゃん」と呼ばれていて。もう18歳くらいから「オバちゃん」をやっているんですけど(笑)。

――だいぶ早くから(笑)!

KIMERU:郵便局で働いている時にキャラを作ったんです。新人の男の子って、まったく相手にしてもらえないんですよ。やっぱりベテランさんにお仕事を振られてしまう。それなら、信頼と愛してもらうしかない、と考えて「もう、何言ってるんですか~!」って、肩をバシッと叩いたりするキャラを作り上げたんです。友達からも「オバちゃん」と言われていて、流れでテニミュでもそうだし、『青春-AOHARU-鉄道』で「ババア」。鯨井ちゃん(鯨井康介)とか、「ババアの言うことは絶対!」とか言って意見求めてきたり(笑)。

――愛ある「ババア」呼びですよね(笑)。

KIMERU:愛がない後輩とかが「ババア」と呼んできたら「ん?ちょっとこっち来て」となります(笑)。バカにしている人と、愛着をもって言っている人の差はわかるので、仲のいい子たちに言われる分には何も思わないですね。LM『SHOW BY ROCK!!』のDVDのオーディオコメンタリーでも普通に「ババア出てきた」とか言っているし、みんな楽しんでますよね。ニヤニヤしながら「ババア」って言ってきます。

――あと、KIMERUさんはファンの方への接し方がすごいというウワサを目にしたことがあるのですが、心がけていることはありますか?

KIMERU:元々郵便局員だったことが一番大きいんですが、いただいた手紙をしっかり読んでいるんですよ。だから、顔と手紙の内容が一致しているファンの子は、大体内容を覚えていて。中には悩み相談などもあるんです。それも覚えているから、大体のファンの職業、家族構成、今何に悩んでいるか、くらいは知っています。

――すごい……!!!

KIMERU:情報があると覚えやすいんですよ。またファンの子もキャラが濃いんですよね(笑)。ファンクラブ旅行などで、よりそれが深まりますし。だから、話の始まりがいきなり深いんですよね。常連さんだと、「この間の悩み大丈夫だった!?」とか、手紙でもらった話を僕からいきなりするから。そして、より次の会話が深くなる。看護師さんだったら看護師の悩みを聞いてそれについて話すし、農家だったらその話をします。

――そういった、1人ずつの情報を大切にしているということですね。KIMERUさんのファンの方は、交流を持つためには手紙を送るといいと。

KIMERU:手紙を書いてもらって、できれば写真やプリクラのようなものを添えてもらえると、一致できるので、より交流できる確率は上がります。

――ファンの方は参考にしてみてください! では、最後にメッセージをお願いします。

KIMERU:夏フェスでは、ゲストさんを通して今の僕、音楽を通して今の僕を見ていただきたいです。楽しみにしていてください。

――たくさんのお話、ありがとうございました!

また、ガジェット通信の撮り下ろしグラビア企画「ガジェット男子」にもKIMERUさんが登場予定!

さらに! 今回ライブ繋がりということで、6月26日、27日にZepp DiverCity(TOKYO)で行われた『Live Musical「SHOW BY ROCK!!」~THE FES 2018~』(ショバフェス)の感想も伺ったので、そのお話は追ってご紹介するのでお楽しみに!

[撮影:周二郎]

●「遊☆戯☆王VRAINS」 オープニング曲 NEW SINGLE「go forward」発売中!

●「SUMMER FES 2018 go forward」
2018年8月4日(土)
・第一部 Talk祭  OPEN 11:30/START 12:00
・第二部 Song祭 OPEN 17:00/START 17:30
TSUTAYA O-WEST
<ゲスト>郷本直也 / 赤澤燈 / 吉岡佑 /安川純平 /友常勇気

●FUZ presents 3MAN LIVE「music + al Second」にゲスト出演!
8月12日(日) 17:00/17:30
吉祥寺SHUFFLE
出演:FUZ / RSK(加藤良輔)/ KIMERU

●『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGE (ランボ役)
東京:9月21日~9月30日 天王洲 銀河劇場
大阪:10月3日~10月6日 メルパルクホール大阪

●喜劇「おそ松さん」(チビ太役)
東京:11月15日~11月20日 日本青年館ホール
京都:11月23日~11月25日 京都劇場

★その他情報はKIMERU HPにて
http://www.kimeru.com/


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記者プロフィール

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アニメや可愛いものが大好き。主にOtajoで執筆中。

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