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Oct 15 2024

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佐野岳「チーズかまぼこを自分で買いに……」細かなこだわり明かす 映画『リスタートはただいまのあとで』撮り下ろしインタビュー

古川雄輝さん×竜星涼さんのダブル主演映画『リスタートはただいまのあとで』(9月4日(金)よりシネ・リーブル池袋ほか全国公開中)に出演する、佐野岳さんの撮り下ろしインタビューをお届け。

本作は、職場で上司に人間性を否定され、会社を辞めて10年ぶりに田舎に戻った光臣(古川さん)と、長野県で農園を営んでいる熊井じいちゃんの養子で、ふさぎこんでいる光臣を励まし、心の痛みに寄り添う優しい大和(竜星さん)が、“そのままの自分”を受け入れてくれるお互いの存在の大きさに気付き、次第に惹かれていく心模様が描かれる癒し系純愛BL映画。

大和の高校の同級生で親友・上田裕を演じる佐野岳さんに、今回の役作りでこだわった部分や、ロケ地の長野県千曲市・上田市の思い出、最近SNSに投稿している動画やアート活動についてもお話を伺いました。

前日にチーズかまぼこを仕込んで撮影!

――上田裕は大和の同級生ですが、どのような人物でしょうか?

佐野:地元に根付いていて、気のいい兄ちゃんみたいなイメージなんですけど、光臣と大和の2人の関係を進展させる上で重要なキャラクターで、良い意味でスパイスになれたらと思っていました。

――大和が上田くんのことを「掴みどころのないやつ」と表現する場面がありますが、どのように捉えて演じましたか?

佐野:パッと見では、わかりやすいし裏表がなさそうなんだけど、そこが相手にとっては掴みどころがないって見えるのかな、と思いました。上田は意外と人のことを見ているやつだな、と思うんです。思ったことをすぐ言葉に出して言いそうだけど、言わなかったり顔にも出なかったり……そういう部分は大事にしていました。

――そういった掴みどころがない人物だからこそ、大和も気のおけない友達として仲良くしているのかもな、とも感じました。

佐野:そうですね。だから、上田じゃないときっと2人と一緒にいれないし、2人の関係性を動かすこともなかっただろうなと思います。上田だからこそ2人の架け橋になれたんじゃないかな。

――役作りで自分からご提案したことはありますか?

佐野:けっこう提案させて頂きました! 髪型や衣装はおしゃれには無頓着な感じを意識して。そのほうが地元民っぽさが出るかなと思ったんです。服とか大和と一緒に買いに行ったりはするけど、普段通りのよそ行きじゃない感じは出したいなと思って。

あと最初に“チーズかまぼこ”を食べるくだりとかも、店のものを勝手に食べちゃうみたいなところがちょっと面白いかなと思ったので(笑)。前日の夜にチーズかまぼこを自分で買いに行って、「これ使っていいですか?」と、何気なく食べているシーンを提案しました。チーズかまぼこの長さが映像の繋がりにも関係してくるので、とにかくいっぱい服の下に詰め込んでやっていましたね(笑)。

――お菓子ではなく、チーズかまぼこというところが絶妙ですよね(笑)。そこのこだわりは何だったのですか?

佐野:何かくわえながらできるものが良かったし、ポテトチップスだとムシャムシャするしかないので。大和とじゃれ合っているときもチーズかまぼこをずっとプルプル振ったりしてるんです(笑)。現場でも皆さん面白がってくれました。

あとは、日焼け止めを塗るシーンとかも現場で思いついて、メイクさんから借りたものです。監督に「日焼け止め塗っていいですか?」と。許容してくださる部分が多かったので、比較的自由にやらせてもらいました。

――日焼け止めを塗りながらいちごを採ろうとするので、出荷する売り物なのにいいの!?と気になりました(笑)。

佐野:あまりしっかり塗る時間はなかったんですよ(笑)! 最初はスプレータイプの日焼け止めを使おうと思っていて。日焼け止めスプレーを上に向けてシュッと噴射した中に自分からスッと入っていくパターンをやりたかったんですけど、それこそ周りのいちごに付いちゃうので、クリームタイプにしました(笑)。

――長野県での撮影でしたが、印象的だったことは?

佐野:僕は結構空き時間もあったので、宿舎の人にオススメの美味しい駅前の蕎麦屋さんを教えてもらったので行ったりしました。駅前まで歩いたら40分くらいかかるんですけど、散歩がてら千曲川沿いを歩いて。蕎麦も十割そばですごく美味しくて! 初めてお蕎麦を塩で食べました。蕎麦の風味が鼻にバーンと抜けて、こんなに美味しい蕎麦初めて食べた!と感動しました。帰りにはお土産屋さんでご当地のカップ酒を買ったり、神社や温泉街の足湯がある公園で足湯に入って帰りました(笑)。

――すごい観光してますね!

佐野:しっかり1人旅してきました(笑)。

――とてもリフレッシュできたのでは?

佐野:僕はロケや地方での撮影が大好きなんです。普段行けない場所にも行けますし、やっぱり実際にその場所に住んでる人を演じるので地元の風景とかも見てみたいんです。だから今回も、現場に少し早めに入って、上田商店にずっと座っていたりして。上田市民として馴染めるようにアプローチしていました。

最近は自分で動画編集も

――今までロケや撮影で行って好きだった場所は?

佐野:スペインですね。(夏は)日がとても長いんです。僕が行った時は、夜の9時くらいまで日本の夕方みたいな明るさの時期でした。僕は太陽が大好きなのでとても楽しかったですし、気候もすごく良くて。スペインは最強でした!

――そこでは飲み歩いたりは?

佐野:飲み歩きましたよ。セルベッサ(ビールという意味)をいっぱい飲んできました。なので、「Una cerveza,por favor. (ウナ セルベッサ ポルファボール)」という「ビールください」の言葉は未だに覚えています。それさえ言えたら大丈夫みたいな(笑)。

――スペインはアートの街ですよね。ガウディの建築物がたくさんあったり。

佐野:観に行きました! 美術館もすごく多いですし、街全体が世界遺産になっている都市がキレイでした。

――佐野さんは以前からプライベートでお友達とテーマを決めて写真を撮影したり、趣味でアートを楽しんでいる印象がありますが、最近はいかがですか?

佐野:お皿に絵を描いたものをInstagramに載せたり、最近はメイクもしたりしています。まつ毛だけ水色に塗ったり、目の周りを和っぽく赤くして撮影したりもしました。

――SNSには動画もあげていますが、動画編集はご自身でやられているんですか?

佐野:全部自分でやっています。それも結構楽しくて。本当はもっと凝ってやりたいんですけどね。

――今年の4月に「#ヒーローが子供達を元気にする」の投稿が話題になった際、『仮面ライダー鎧武/ガイム』キャストのコメントを繋げた動画もあげていらっしゃいましたよね。そういえばあれも同じような編集だなと感じたのですが、佐野さんが編集を?

佐野:ああいった時期だったので「やろうぜ!」とグループLINEでみんなに企画を提案しました。「じゃあこういう感じで、30秒くらいでいいから」とみんなからコメントをもらって。数珠つなぎにしたかったので、「ロックシードがあれば、それでハイタッチしていこう」と。自分で編集してみんなに送って(笑)。みんな企画に賛同してくれて、嬉しかったです!

――たくさんの人が元気をもらったと思います! 佐野さんは身体能力も高いですし、アートの才能もありますし……、逆に苦手なことは何ですか?

佐野:頭が弱いですね(笑)。喋りもとっちらかってしまいがちですし、説明するのも苦手です。

――感覚で表現するタイプなんですね。

佐野:でもそれではダメなんですよね。しっかりと言葉で伝えられないといけないなというのは、最近イチ表現者として改めて思うようになりました。

――自分の作品に一言添えてみるとか?

佐野:そういうのもすごく苦手です、日々精進ですね(笑)。

――今作は“心の壁”が物語の1つのポイントとしてありますが、佐野さんは壁を作るタイプですか?

佐野:基本的に壁は作らないですね。結構ハッキリしています。「もうダメだな」と思ったら、バンっとなっちゃう(距離を置いちゃう)し。……あ、じゃあ作るのか(笑)。でも、壁は作ってもあからさまにはしないというか。そういう、たちの悪い壁の作り方をしちゃっているのかもしれませんね(笑)。

――じゃあ壁があることを相手に気づかれないかもしれない?

佐野:1回や2回会ったくらいじゃわからないと思います。もし壁を作ってしまったら、結構長く関わらないと壊れないタイプかもしれないです。

――では、映画を観てくださる方にメッセージをお願いします。

佐野:この映画はボーイズラブ作品だからこそ描ける人の優しさだったり思いやり、愛情を感じられる作品です。そういった関係性の中でお互いに相手を受け入れるって本当に尊いものだと思います。みなさんのお仕事や日常生活などでついた傷を癒やしてくれるような、治癒効果満載の優しい映画です。温泉に入るような感覚で是非映画館で癒やされてほしいなと思います。

――ありがとうございました!

ヘアメイク:菅野綾香(ENISHI)
スタイリスト:金野春奈 (impiger)
衣装協力/DELUXE
撮影:周二郎

映画『リスタートはただいまのあとで』シネ・リーブル池袋ほか全国公開中!
出演:古川雄輝 竜星 涼
村川 絵梨 佐野 岳 / 中島 ひろ子 螢 雪次朗 甲本 雅裕
監督:井上竜太
脚本:佐藤久美
原作:ココミ著書「リスタートはただいまのあとで」(プランタン出版 刊)
配給:キャンター
https://restart-movie.com/[リンク]
(C)2020映画「リスタートはただいまのあとで」製作委員会

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