5人視点で5回は観られる!男女入れ替わり恋愛ドラマ『神様のえこひいき』藤原大祐&窪塚愛流 撮り下ろし写真満載インタビュー
オンライン動画配信サービスHuluにて好評配信中のドラマ、Huluオリジナル『神様のえこひいき』より、メインキャストの藤原大祐さん、窪塚愛流さんの撮り下ろしインタビューをお届けします。
オレは生まれ変わる。お前と恋をするために――。小村あゆみ先生原作による同名人気少女マンガの実写化となる本作は、Huluが少女マンガ誌「マーガレット」(集英社)の人気作品を連続ドラマ化して独占配信する珠玉の恋愛ドラマシリーズ【マーガレット Love Stories】の第3弾。
同性の親友・七原ケンタ(ななはら・けんた)へ告白するもあっさりフラれ、しかもその直後に交通事故にあって死んでしまう主人公・天野弥白(あまの・やしろ)が、神様の“えこひいき”により、中身は“オレ”のままケンタ好みの女の子・天堂神楽(てんどう・かぐら)に生まれ変わって恋愛成就を目指す、性別も常識も超える男女入れ替わりラブストーリーです。
天野弥白役・藤原大祐さんと、七原ケンタ役・窪塚愛流さんに撮影エピソードや見どころ、お互いの印象、好きな漫画作品など、お話を伺いました。
――藤原さんは急速にメインキャストとして出演される作品が増え、本当に勢いがすごいと感じながら拝見していますが、今作が連続ドラマ初主演(桜田ひよりさんとのW主演)ということで、またお気持ちは違いますか?
藤原:そうですね。主演ということで責任も感じますし、自分の初主演作品というのは一度きりなので、こうやって同世代で勢いがあって、これから更に台頭してくるであろうみんなと一緒にひとつの作品を本気で作れたことが僕的にはすごく嬉しいです。もし、大人の方に囲まれて主演をさせていただく可能性があったことを考えたとしても、同世代のみんなと一緒にやれたということが、僕的には最高の形だったかなと思います。
――今作はとても複雑な設定のお話となっていますが、脚本を読まれてどう感じられましたか?
藤原:今は現代的にたくさん描かれはじめているLGBTQという社会的なテーマを、いかに伝えやすくするか、というところにすごくこだわっている作品だと思いました。だからこそ、日常生活のシーンは笑いがあって重くなりすぎないように工夫されているし、男女入れ替わりの要素があったり、同性同士の恋愛だけでなく、自分の愛を信じる気持ちを気づかせてくれるような作品なので、ベクトルがいろんな方向にある作品だと思っていて。だからこそ、どんな人が見ても、その人にとっての見え方があって刺さる作品なのかなと思いました。
窪塚:初めて読ませていただいたときに、とても面白いお話だなと思いました。もちろんこの作品に詰まっている想いはたくさんあると思うのですが、社会的なテーマだけを強く伝えようとしているわけではなく高校生の純粋な愛がちゃんと伝わってきました。主人公である弥白の幼馴染の役を演じさせていただくと聞いていたので、まずはケンタに感情移入して読んでいきましたが、本当にクスッと笑えるところもあるし、台本を読んで初めて泣いてしまいました。
――役作りでこだわったことや、現場でディレクションされたことはありますか?
藤原:弥白は、元々親友として好きだったケンタへの親友としての愛がさらに強まった結果、恋愛として好きになったということだったので、僕の中で愛流に対する愛なども現場で気づきながら、役にはすごく向き合いやすかったです。
ただ今回難しかったのは、女性に入れ替わるんですよね。弥白はいわゆる男らしいとは言えない性格で、男っぽさに振り切ることができない状態で弥白を演じていて。そこから女性の神楽に入れ替わっても、神楽は少し変わった性格で個性的なキャラクターなので、あまり女性っぽくも振り切れないという、どっちも0か100かで演じることができない、曖昧な塩梅が必要な役でした。
ただ、それでも最低限の女性的な力の入れ方だったり、物の持ち方や歩き方は、(神楽役の)桜田ひよりさんの動き方から研究させてもらいました。お互いに入れ替わるので、「こういうときどうする?」と現場でも意見交換をしながら、お互いを観察して動きを確認していました。女性だったら座るときや物を持つときに内側に力が入りやすいとか、指先までキレイとか、そういった細かいところにこだわってはいるんですけど、そこまで女性らしさにこだわった役ではなかったです。
――外見は同じ藤原さんで演じているので、弥白と神楽の切り替えが難しそうですね。
藤原:弥白と中身が神楽のときを両方同じ日に撮影したことがけっこうあったんです。声色を多少変えたり、力の入れ具合いなどで変化をつけていくうちにどちらかわからなくなっちゃって、「今のは神楽のほうだったよ」みたいに言われることがあって、そういうときはちょっと手こずりました。「1回外の空気吸ってきます」みたいなことはありましたね。ワンシーンごとに切り替わったりしたので、そこは苦戦しました。
――女子の扱いがうまいモテ男のケンタを演じた窪塚さんはいかがでしたか?
窪塚:ケンタを演じるときに真に思うのは弥白のことでした。僕もすごく仲の良い友達がいて、セリフを覚えるときに、その子を弥白に置き換えて考えたり、弥白役の大祐を想ってセリフを読むようにしていました。
あと、ケンタを演じる時に一番手こずったというか、慣れなくて芝居中に耳が赤くなったまま映ってしまったシーンがあったんです(笑)。ケンタって女の子の扱いがNo.1の絵に描いたような人たらしのキャラクターですが、僕自身はそういう感じではなくて……。
――今お話しをしている感じだと、そういったことは苦手そうなのかな、という感じがします(笑)。
窪塚:女の子に対して完璧な扱いもできませんし、ましてや距離を近くスキンシップをとることもできないですし……。胸キュンシーンに初挑戦する日に、いろんなハンドクリームを塗っていたんですけど塗りすぎちゃって(笑)。
藤原:そこ(笑)!?
窪塚:いろんな匂いになっちゃったり、そのシーンを撮ったときに耳が赤くなっちゃって、たぶん映像を観たら「赤くなってる」ってすぐにわかるような緊張したところもありました。でも、そういうことも撮影を重ねると慣れてきて、まだゼロではないですが、ある程度自然に出来たところもあったと思います。
――ケンタは人との距離感も近くてすごいじゃないですか。ああいったタイプの人は周りにいますか?
藤原:全然いますよ!
窪塚:……いないです。
藤原:うそ!? 女ったらしいない?
窪塚:あー、いますね、学校に。あんまり仲良くないですけど。
――居るんですか!?
藤原:学校ってやっぱり居るんですよ、必ず。
窪塚:2人くらい居ます。
藤原:誰かがその枠に入るっていうのが決まっていると思いますよ。誰もやらないなら俺やろう、みたいな人がいると思います。
――お互いから見て、弥白やケンタに似ていると思う部分はありますか?
藤原:愛流は本当にケンタから、かけ離れてるんですよ(笑)。女性をエスコートするシーンで、男性らしく手を添えて連れて行こうか、とリハーサルをしたときに、めちゃくちゃ可愛くて。本当は肩を抱いて連れて行きたいシーンだったんですけど、「手を出して」って女の子の手をとって、さらに左手を進行方向に指し示して「あちらです」みたいなドアマンのような振る舞いで(笑)。
窪塚:それでも僕の中では頑張ったほうだったんです。
藤原:相手との距離は近かったもんね。
――OKテイクはどうなっているんですか?
藤原:本番はちゃんとやりきっていて流石でした!
窪塚:頑張りました(笑)。でも、こういうことは練習できるものではないじゃないですか。
藤原:気持ちの問題?
窪塚:だから、いろんなきゅんきゅんシーンを集めた動画を見まくりました。壁ドンの仕方とか、角度とか。
――その研究した成果がドラマに表れていると。
窪塚:まぁ、そうですね(笑)。
――では、お互いのひいき目ナシに素敵だなと思うところを教えてください。
窪塚:大祐とは、2人で撮影するシーンがとても多かったのですが、同い年というのもあってすごく話しやすくて。最初はあまり話が噛み合わなくて気まずい感じになっていたかもしれないですが(笑)、役柄も親友でいろんな撮影を重ねていくことによって、窪塚愛流と藤原大祐として仲良くなれた部分もすごくありました。あと、「このシーンはもうちょっとこうしたほうがいいんじゃない?」みたいなアドバイスをたくさんもらえて、とても刺激を受けました。
藤原:愛流は礼儀正しい。本当に謙虚で、まったく芸能界に染まっていないのと、礼儀正しさがあります。僕もまだそんなに芸歴が長くないので染まってはいないとは思うんですけど、スタッフさんなどがやることを僕たちがやってしまうと逆に気を使わせてしまったりすると先輩方から教えてもらっていたので、まだ新人ではありますがお願いするところはお願いして、とやっていたんですけど、愛流は「僕やりますから!」と率先してやっていて、心の底から良い子だなと思いました。朝の挨拶も大きな声でしていて、その仕方が可愛いんですよね。なんか、部活みたいな感じがして、すごく童心があるなと、同い年ですが可愛く思えます。
――何回も観ることのできる配信だからこそ、見てほしいポイントなどあれば教えてください。
藤原:今回、どの役にも魅力があって、そしてつらいところがあるんです。だから、それぞれの立場に立って観てほしいなと思います。特にメイン5人それぞれの立場で見たら、それぞれ違った見え方がある作品なのかな、と思っていて。入れ替わる2人はわかりやすくつらさが描かれているんですけど、入れ替わらない2人も大切だった人がいなくなっているのは変わらなかったりするし、神様もえこひいきしている理由というのがしっかりあって描かれているので、それぞれの立場でとりあえず5回は観られるかなと思います。
――今回、漫画原作の作品ということで、好きな漫画やアニメ作品があれば教えてください。
窪塚:僕は『呪術廻戦』の映画を観ました。面白かったです。僕は漫画よりもアニメを観る派なんです。映画は漫画を読んでいたほうが面白いよ、と聞いていたのですが、すごく面白くて楽しめました。あと、『僕のヒーローアカデミア』も大好きです。
藤原:僕は『キングダム』です。やっぱり歴史に則っているというのが一番興味深いです。作中で戦う気力、士気を上げるシーンがすごく多いんですけど、読んでいる自分も本当に士気を上げられるんですよね。だから、『キングダム』で「やるぞ!」という気持ちにしてから、仕事に取り組んだりも出来ますし、僕にとっての自己啓発本みたいな感じです。
――『キングダム』は実写映画も新作が公開されますね。
藤原:いつか出たいですね! 登場人物の年齢層が少し上ですけど、いつか出られるように頑張ります。
――では、作品を楽しんでくださる方にメッセージをお願いします。
窪塚:色々な恋愛に悩んでいる方が世界中にたくさんいると思うんです。それを友達に相談したとき、友達の意見ってすごく沁みるときもありますけど、グサッとくるときもあるじゃないですか。そういうことも考えて誰にも言わず閉じこもって、悩んでいる方もいると思います。この作品を観て、いろんな人の気持ちになって、「自分の気持ちは別に間違っていないんだな」と共感していただけたらとても嬉しいです。
藤原:この作品は大きくまとめてしまうと、神様のえこひいきによって人生を動かされた高校生のお話なんですけど、一番伝えたいテーマはその「えこひいき」が必要なのかどうかというところ。
人間って誰しも何か足りないものだし、だからこそ魅力的なものだと思うんです。悩み事があったり、「〇〇だったらいいのにな」とか思うこともあると思うんですけど、努力で叶わないことはないし、何事においても“自分の気持ちを一番信じてあげるべきなのは自分自身だよ”ということをこの作品を通して伝えたいです。たぶんこの言葉だけでは伝わりきれないところもドラマを観ていただければ納得してもらえると思います。悩みのない人はこの世の中にいないと思っているので、誰しもが観て勇気をもらえるような作品になっているのかなと思います。
そして、僕たち若い世代であり、これから日本を背負って立つような役者のみんなとこの作品に本気で取り組んだので、本当に熱意の詰まった作品だし、その熱意が役の熱意になって、それぞれががむしゃらに生きている様子も描かれていると思うので、この僕たちのパワーをぜひ受け取ってほしいなと思います。
――本当に色々気付きを与えられる作品だなと思います。ありがとうございました!
[撮影:曽我美芽]
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作品概要
Huluオリジナル「神様のえこひいき」
Huluで独占配信中<全8話>
■あらすじ
「オレはケンタのことが好きだ―」親友に告白してフラれた直後、天野弥白(藤原大祐)は、交通事故にあって死んでしまう。しかし、暇を持て余した神様(古川雄輝)の“えこひいき”で、親友・七原ケンタ(窪塚愛流)好みの女の子・天堂神楽(桜田ひより)に生まれ変わり、新たな生活を送ることに。
「今度こそ、オレはケンタと恋をする!」と意気込むが、中身が弥白のままの神楽は、思い描いていた女子力を発揮できず、ケンタとの距離は一向に縮まらない。それなのに、ケンタの元カノ・鳥居鈴(新井舞良)から「友達じゃなく、恋愛の好きだわ」と告白されて!?
さらに、死んだはずの弥白の身体が生きていることが発覚!でも、中身は神楽に入れ替わっており…。どうなっちゃうのオレ!?
出演:藤原大祐、桜田ひより、窪塚愛流、新井舞良/真飛聖/古川雄輝
原作:小村あゆみ 「神様のえこひいき」(集英社マーガレットコミックス刊)
脚本:北川亜矢子
監督:松本優作
音楽:小山絵里奈
制作プロダクション:アットムービー 製作著作:HJホールディングス
(C)小村あゆみ/集英社・HJホールディングス
公式サイト :https://www.hulu.jp/static/kamieko[リンク]
公式Twitter:@kamiekoHulu(https://twitter.com/kamiekoHulu )