松尾芭蕉がHIPHOP?ツッコミどころしかない『名作文学(笑)シリーズ おくのほそ道~そうだ、伊勢に行こう~』
文学作品に自由すぎる解釈を加えたシナリオでリスナーを震撼させているフロンティアワークスのドラマCD『名作文学(笑)シリーズ』。2013年4月24日に発売される新作『おくのほそ道~そうだ、伊勢に行こう~』でも、史実おかまいなしの妄想展開が繰り広げられています。
これまではネタとして『走れメロス』『藪の中』『注文の多い料理店』『山月記』といった近代文学から取っていたところから一転して、江戸時代の紀行記ですが、ぶっ飛び具合はそのまま。スタッフブログには、既に松尾芭蕉と弟子の河合曾良がトークの一部が掲載されていますが、「あのさー……旅に出たい」という軽すぎるノリがずっと続く様子。
中でも、スタッフがおススメというHIPHOP編では、「夏はほととぎす 秋はキリギリス 岩にしみいる セミたちの声 Hi!句! 男子!」とあり、もはや五・七・五ですらないという割り切りが聴きどころといえるでしょう。
毎回キャストが無駄に豪華なのもこのシリーズの特徴。今回もコミカルな芭蕉に、『よんでますよ、アザゼルさん。』のアザゼル役でもおなじみの小野坂昌也。芭蕉に振舞わされ続ける曾良に、2013年7月より放映の『有頂天家族』で下鴨矢三郎役に決定している櫻井孝宏を起用。人気実力とも兼ね備えた二人だけに、テンポのよい掛け合いを楽しむことができます。
しかし、タイトルにある伊勢、原典の『おくのほそ道』ではコースに入っておりません。史実では何度も足を運んでいるので、思い立って行くほどのものではないのではと感じるのですが…。余計な疑問を差し挟むのは野暮かもしれません。
名作文学(笑)ドラマCD特設サイト
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