うたたP&著者の対談掲載!新曲収録CDも付く『こちら、幸福安心委員会です。』第二弾小説特装版が豪華
2012年6月にニコニコ動画にアップされて以来、約180万再生を誇るうたたPの初音ミク曲「こちら、幸福安心委員会です。」。バラード調から一転してエレクトロなサウンドに転じる展開に驚かされますが、鳥居羊さんが作詞した、「幸福なのは義務なんです」というプロパガンダのようなリフレインが中毒性を帯びています。
2013年1月には、鳥居さんの手によるノベライズ版はPHP研究所から刊行され7万部を超えるセールスを記録しましたが、その第二弾となる『こちら、幸福安心委員会です。女王様と永遠に幸せな死刑囚』が2013年7月26日に発売されています。
完全で完璧な女王サイレンと、エリート集団「幸福安心委員会」によって統括され、「幸福度100%」国家を目指しているみずべの公園市国の真実を辿るインターン生・漣が中心だった前作の続編では、女王サイレンに対する存在として「緑の子」が登場。シーンごとに主客が変わっていく重奏的なストーリーが紡がれています。
また、巻末には用語集に加えてうたたPと鳥居さんの対談が収録。すでにフーケの『水妖記』やオーウェル『1984年』の影響は語られていますが、サイレンのネーミングが平沢進さんの同名曲が念頭にあることや、うたたPがケン・イシイさんへのリスペクトを語っており、90年代テクノの影響の強さを知ることができます。
また、初回限定特装版の特典CDには新曲『ホップ! ステップ! 即死! シアワセダンスデストラップ』『幸福で安心できる楽園を傷つける不幸の種』が収録。どちらもみずべの公園市国の世界を実感させることができるエレクトロサウンドと歌詞が印象的で、電波ソングとしてのクオリティーの高い曲なので、うたたPのファンならば必聴といえそう。
特製漫画小冊子『幸福安心委員会・機密レポートⅡ』と合わせたBOXは1800円(税別)。曲の世界観をより深く知りたいという中二心を刺激されている人をさらに加速させる内容なので、曲・小説ともに今後の広がりにも期待です。
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