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Mar 29 2024

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中国地方のディスり合い・魅力満載ラップバトルが熱すぎる!! 首都争奪バトル舞台『四十七大戦』-開戦!鳥取編- 動画レポート

都道府県擬人化バトルコミック『四十七大戦』を舞台化した「首都争奪バトル舞台(ステージ)『四十七大戦』-開戦!鳥取編-(略称、しじゅステ)」が10月24日に開幕。10月27日まで新宿 FACE(東京・新宿)にて上演後、11月1日、2日には鳥取凱旋公演が行われます。本公演の様子を、動画を交えてレポートします。

人口減少に伴い、消滅危機にある地方都市の問題を題材に、都道府県のご当地神(ゆるキャラならぬ、ゆる神様)たちが次の「首都」を争う都道府県擬人化バトルコミック『四十七大戦』。ゆる神たちは、自分の県の人口をかけ戦い、負けると勝った県に併合され、勝ち抜いて「首都」を目指します。

物語の主人公は47都道府県の中で人口が一番少ない鳥取県のゆる神様「鳥取さん」。真面目で温厚、戦うことを望まない鳥取さんですが、県の消滅を回避するために、首都争奪バトルへやむなく参加。ライバルの島根をはじめ、中国地方のゆる神様たちと対立していきます。

今回の舞台は、原作コミックの第1話~第5話で描かれる“山陰山陽編”。キャストもその県の出身者やゆかりのある俳優がゆる神を担当しています。鳥取さん役:永瀬 匡さん、島根さん役:糸川 耀士郎さん、山口さん役:山本タクさん、広島さん役:宮城紘大さん。

しかし、岡山さん役の上杉 輝さん[TOKYO流星群]は、実は広島出身。祖父母が岡山県出身で岡山の血が流れていることから、岡山さんを演じることになったのだとか。

首都争奪バトルのレフェリー(審判)を務める原作オリジナルのオシャレカフェを運営するグローバル企業「スターベックス」のゆる神様、スタベちゃん役は京都府出身の田口 涼さんが演じています。

今回の舞台で一番のポイントはバトルシーン! 殺陣やアクションはもちろんあるのですが、メインは自分の県の魅力や対戦相手の県のちょっとしたマイナス要素をコミカルなワードで突きつける、ラップバトルで勝敗をつけます!

しかも! ラップ指導はバラエティ番組『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日)にも出演し実力派ラッパーの呼び声高い掌幻(しょうげん)さんが担当! ラップの歌詞は、それぞれキャスト同士が話した内容から出てきた要素や、キャストの伝えたい想いなどを掌幻さんに伝え形になったものだそう。

演出の松崎史也さんが“みんなの郷土愛の圧が強い”と述べるほど、キャストの想いがこもったラップになっているため、めちゃくちゃ熱い! 「(山口県は)いいとも夕方放送だったのに でしゃばるな!」など笑いも交え、本格的なラップで相手をディスり、自分の県の魅力をリリックにのせて相手に叩きつけます。

また、その県特有の特産品や特徴を活かした必殺技も見どころ。特に多数首相を排出している山口さんの必殺技は、いろんな意味で力を持っていて強そうです(笑)。

そして、“自他共に認める中国地方の雄”と言われる中国地方の王者感を出している広島さんが、ただ派手なだけではなく、過去に原爆被災ですべてを失ったところから再建し、現在の活気、地位を築いているという自信からくる圧倒的な存在感、そして中国地方を背負っていく広島さんの男気に隣県のみんなが気付き心を通わせる、とても胸が熱くなるシーンなど、コメディだけではない心が震える展開も盛り込まれています。

中国地方のさまざまな魅力を知ることができる一方で、人口最下位で弱者だった鳥取さんが、自分よりも強い県とどう戦っていくのか、弱さを強さに変える前向きな成長物語です。

また、バトル中はアクションをしながらラップをしているのもキャストの身体能力の高さを感じさせます。汗まみれになりながら紡ぐ魂のラップバトルをぜひ体感して欲しい……!

なお、11月1日、2日の鳥取凱旋公演には、鳥取県の公式マスコットキャラクター「トリピー(とりぴぃ)」がトリピー先輩役で出演します。

東京公演では、鳥取への旅行券や松葉ガニなど特産品が当たるキャンペーンを開催。足を運んだ方はぜひご応募を!

本編の様子を動画でチラ見せ!

熱いラップバトルの様子をぜひ動画で少しだけ感じてください!
※本編の内容を含むので、ネタバレを避けたい方は観劇後にご覧ください。


動画:中国地方がラップで熱くディスり合い!? 首都争奪バトル舞台『四十七大戦』-開戦!鳥取編-(しじゅステ)ダイジェスト
https://youtu.be/i5SyoRxqzI4[YouTube]

キャスト・演出家 初日会見コメント

【鳥取さん役:永瀬 匡】
僕自身鳥取県出身でして、東京に出てきました。この戦いも人口流出や若者が都市部へ流れてしまう、そういったところから物語が進んでいく作品であって、僕らキャストもたぶんそういう若者だと思うんです。でも、そこで観に来るお客さん方も他人事ではないようなことが作品の裏のテーマとして隠されているのではないかな、と思っています。ギャグ漫画で笑いがたくさんあるステージになるかとは思うんですけど、それとはまた違う一面も隠れていたりもありつつ、笑顔で楽しく観ていただける舞台になっていると思いますので、楽しく演じたいと思っております。

【島根さん役:糸川 耀士郎】
高校卒業まで島根県で育って、いつか島根をPRできるような仕事をできたらなと思っていたところでこの四十七大戦で島根さん役をやらせていただけるということで、すごく嬉しく思います。そして、僕としても初めてになるんですけど、鳥取公演というのもあって、地元の近くで公演できるということに加えて、まだ鳥取や島根はまだあまり演劇の文化が根強く広がってはないところで、こういう形のコメディチックでいろんな展開が起きる舞台ができるということで、地元の方々に受け入れてもらえたらいいな、という気持ちと、ちゃんと付いてきてくれるかな、という不安な気持ちと(笑)。でも、僕たちは本気でこの舞台を全力で演じるだけなので、地元の方々にも演劇の素晴らしさだったり、この作品の素晴らしさを知っていただけるように演じたいなと思います。

【岡山さん役:上杉 輝(TOKYO流星群)】
この舞台は各県出身の俳優さんが演じられているんですけども、“その県出身、もしくはゆかりのある”という部分の“ゆかりのある”が僕です(笑)。僕は広島県出身なんですけど、祖父母が岡山人で、祖父母の時代に広島に引っ越したということで、僕の血は岡山なので、決して違うことはなく、岡山として演じて、でも広島の気持ちも忘れず、いろんな気持ちを持ってステージに立っています。
そして、中国地方のいいところがいっぱい物語の中で出てくるんですけど、それをより多くの方に知っていただいて、中国地方に旅行やいろいろ遊びに来ていただきたい。そういうきっかけになる舞台になればいいなと思っております。

【山口さん役:山本タク】
僕自身がキャストとして2.5次元作品の舞台を初めて踏ませていただくんですけど、こうみえて、そろそろ齢(よわい)40歳なんですけども(笑)、私にこんなお話がくるのかな、と思ったんですが、山口県出身ですので、山口さんというお話をいただいて、心の中でゾワゾワゾワッと「やっぱりやってみたいな」という郷土愛が増えてきて、少しこんな短パンでお恥ずかしいんですけども、全力でこのお芝居を演じさせていただきたいな、と思ってお受けさせていただきました。
集まったときにみんな中国地方出身で、稽古初日から「実はうちの地元こういうものあるよね」と言い合って、幼馴染が集まるような学祭みたいな感覚で作品を作りながら、そしてプロとしてみんなが演じているというところが、この作品のすごく楽しいところだなと本当に思っております。地域活性化の舞台に僕は初めて関わらせていただくんですけど、こういう舞台がたくさん広がってくれたら嬉しいなと思います。

子どもが8人いる地元の友だちが、「娘の運動会に行くのをやめてでも観に行きたい。どういう服を来ていけばいいのかな?タキシードがいいのかな?ドレスでいいのかな?」と言っていた山口県の田舎者なんですけど、そういう文化に触れる演劇があることがすごく誇らしいと思いますし、それに参加させていただけることも誇らしいと思っています。全力でいきたいと思っておりますので、東京にいらっしゃるみなさんも、観れば中国地方の良さを絶対にわかっていただけると思いますので、楽しんでくれたらいいなと思います。

【広島さん役:宮城紘大】
僕はしっかり広島で生まれ育ってきました。今回、自分が大好きな地元・広島を背負ってとまではいかないですが、広島さん役を演じられることを本当に楽しみにしてきた作品です。この作品を通して中国地方の良さももちろん、鳥取公演もあるということで、まだ演劇を観たことがない人にも、肩の力を抜いて観られる作品だと思うので、お客さんがリラックスして一緒に盛り上がって、そしていっぱい笑って、中には熱くなるシーンもあって、1回じゃ足りないな、となる作品だと思うので、ぜひ面白かったという人には何度でも足を運んでもらいたい作品です。僕は本当にこの作品が好きです!このキャストが好きです!よろしくお願いします。

【スタベちゃん役:田口 涼】
僕、こんなにかわいい格好をさせてもらってすごく嬉しいです(笑)。僕は京都出身なんですけど、全然みんなのこと下に見てないですし。
(他キャストから「おい!!」「下に見てるぞ!」とツッコミが入る)
中国地方の良さをそれぞれみんなから教えてもらって、ラップもすごくカッコいいし、本当に面白くてカッコいい、素敵な舞台になっていると思いますので、よろしくお願いします。

【トリピー先輩役:トリピー(鳥取公演のみ)】
永瀬:
僕が生まれたときにはもうトリピー先輩いたので、もう30、40代になりますよね? もう当たり前の存在すぎて。ゆるキャラブームになる前から、トリピー先輩は県で羽ばたいていたので、なので……親みたいな存在です(笑)。

【演出・松崎史也】
まず、本当にすごく良いキャストが揃ったなと思っています。みんなはあまり自覚がないみたいなんですけど、郷土愛がすごいんですよ。自分たちとしては、中国地方出身だから中国地方のことを熱く語るのは当たり前みたいに思ってるみたいなんですけど、こっちからするとだいぶ圧強いな、って思うことが多くて(笑)。
今回劇中で自分の県のことをプレゼンしたり、相手の県のことをディスったりして県の人口を奪い合う戦いをラップバトルの形式にしているんですけど、その歌詞はラップ指導の掌幻さんに僕が「こういう歌詞にしてください」と提出したものを元に書いてくださいました。その元になってるフレーズや想いは、「自分の県のところはこういうことを言いたい」とか「自分はこういう想いがある」みたいなことをそれぞれからヒアリングしたものをラップの歌詞にしているので、割りと本人たちが言っていても「熱が入っているな」とか、「やっぱそこに力入るよね」と思ったりすることがあって、すごくキャストたちのことを頼もしく思っています。

原作がすごく演劇的だなと思うところがあって、この舞台では、くだらないことやおバカなことを全力でやって、まずは一見笑いみたいにして見せているんです。僕は原作がすごく好きで、それは一二三先生が描いてるメッセージや想いなどが、本当に苦しんでいるということをよくわかっている、弱いということに向き合っている方のメッセージだなと思っていて。そのことは絶対に外したくないし、使いたいなと思って、外側は面白くしたりくだらなくしたりしているんですけど、結構「今の時代を生きていくことってこういうことだよね」というメッセージみたいなことは、かなり演劇として重視して伝えているので、そのあたりも見ていただければと思っております。
ただ、基本的にすごく気楽に、できればおバカな気持ちでゲラゲラ笑いながら観に来て欲しい作品ではありますので、ぜひ応援していただけたらと思います。


◆ラップについて
糸川:
僕は元々ラップが大好きで。だから、この舞台は本当にいろんな偶然が重なって、好きなものだらけの舞台になってるんですよ。ラップも大好きなのでラップシーンもめちゃめちゃ熱くやっているので、そこも注目していただけたらなと思います。

永瀬:僕もラップは大好きなんですけど、他の県の方と鳥取県の戦い方の違いといいますか、人口が日本で最下位なんですけど、だからこその弱い存在な僕・鳥取県というものが、どういう方法で他県を倒していくか。ラップの中で相手をディスるというのもそうなんですけど、どちらかというと仲良く協力をしていく、という方向での戦法で戦う流れがあって、ラップバトルの中でも「あ、これでも勝ちなんだな」という勝敗の定義を覆すような戦い方ができたらいいかなとは思っております。

◆鳥取、島根 お互いの負けない部分は?
糸川(島根):
まぁ、そう言ったら全部(鳥取には)負けていないんですけど。

永瀬(鳥取):僕(鳥取)は負けを認めていることが勝ちだと思ってます。

糸川:いやいやいや、違いますよ、騙されないでください! でも、本編でも出てくるんですけど、お互いがお互いのことを知り尽くしているんですよ、実際に県民もそうなんですけど。そこも本編に関わってくる大事なポイントになっているので、本編を見ていただけたら、関係性もすごくわかるんじゃないかな、と思います。でも、基本島根としては鳥取には何一つ負けてないです。

永瀬:まあ、(負けていても)それが勝ちみたいなものですから(笑)。でも、この台本は、中国地方の取扱説明書みたいな台本になっているな、というのはあって。僕らが本当にその地域で生きてきた中で、「ああ!」と思うことがたくさんあるので、本当は鳥取だけじゃなくて中国地方全部を回りたかったな、と思う舞台になっていますし、これが戦いの始まりなので、今後どういう風に展開することができるのか楽しみです。

【あらすじ】
極東の島国日本の最果ての地、魔境「鳥取」は、人口の減少により崩壊の危機に直面する消滅可能性都市であった。この物語はそんな不毛の地を必死に支えるご当地神「鳥取さん」の奮闘の記録である。

首都争奪バトル舞台(ステージ)『四十七大戦』-開戦!鳥取編-

■場所
東京会場:新宿FACE(東京・新宿)
鳥取会場:鳥取県立生涯学習センター 県民ふれあい会館(鳥取市)
■公演
東京:全8公演 10月24日(木)~10月27日(日)
鳥取:全3公演 11月 1日(金)~11月 2日(土)

■キャスト
鳥取さん役:永瀬 匡(鳥取県出身)
島根さん役:糸川 耀士郎(島根県出身)
岡山さん役:上杉 輝[TOKYO流星群](先祖が岡山県出身)
山口さん役:山本タク(山口県出身)
広島さん役:宮城紘大(広島県出身)
スタベちゃん役:田口 涼
トリピー役:トリピー[鳥取公演のみ出演]

■アンサンブル
浅倉祐太/小林賢祐/佐藤和斗/若林佑太/松田祐里佳/小林カンナ

■ストーリー
山陰山陽編(第1話~第5話)

■演出
松崎史也

■音楽
永井 カイル

■劇中曲作詞・ラップ指導
掌幻

■アクション指導
船木政秀

■協賛
株式会社 エミネット
大山乳業農業協同組合
鳥取県まんが王国官房

■舞台制作
株式会社Office ENDLESS

■協力
株式会社 アース・スター エンターテイメント
株式会社今井書店

■主催
株式会社クリーク・アンド・リバー社

▼舞台『四十七大戦』オフィシャルサイト
http://officeendless.com/sp/47taisen/

▼舞台『四十七大戦』公式Twitter
https://twitter.com/crshijyushichi

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記者プロフィール

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アニメや可愛いものが大好き。主にOtajoで執筆中。

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