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Nov 26 2020

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「爽やかだけど切ない」「どこかで再会して欲しい」 幼なじみの男子の転校を女子視点で描いたマンガが瑞々しく情緒的


「転校」というのは当人にとって一大イベントですが、身近なクラスメイトにとってもさまざまな感情が去来するものなのではないでしょうか。

創作マンガを発表している橋目トニーさん(@hashime_tony)の『夏風』は、東京に転校することになった男子のことを、ずっと想い続けていた女子の視点で描かれています。

「影山君が二学期から転校することになりました。一学期の終業式のあとクラスのみんなでお見送りをしましょう」という先生の言葉に目を見開く風香。

「ヨータ、東京に行っちゃうのかぁ」「親父さんの出世ってやつ?」「あいつがいなくなると寂しくなるね」という声をよそに、下駄箱な前で立ち尽くして、「君と初めて出会ったのも夏」と思い起こします。

小学生の時に転校してきた風香。「お母さんがリコンして引っ越してきたんだって」「なんか暗いよね。あいそないよね」と噂されて下を向いているところに、後ろからトンと押されて、「ほい!俺の大事なカブトムシ!俺からの引っ越し祝いな!」と声をかけたのが陽太でした。

呼び名が「陽太君」から「陽太」、そして「ヨータ」になり……。「スポーツが得意で、友達が沢山いて、なのにいつも転校生の私を気にかけて一緒に登校してくれたね」と振り返ります。

灯台と海が見える街で、「君がいたから、私ひとりじゃなかったよ」と思う風香。日が落ちる海を手すりに座って見つめているヨータを見つけて近づきます。

「夕焼けきれいだね…」「うん…今日の景色目に焼き付けておこうと思って」と話すふたり。ヨータは「ここから離れても、楽しかった思い出が消えないように、みんなが僕の事忘れちゃっても、俺は絶対に忘れないから。町並みも人も、この空も、この風も、たとえ離れても、一人になっても思い出すから--」と話すと……。

思わずヨータの顔をぎゅうと抱きしめる風香。「…あの…もしもし?風香?」と困惑した様子に構わず、「…ヨータはひとりなんかじゃないよ」と語りかけ、「ヨータと出会った夏も、過ごしてきた季節も、私、忘れないよ」と伝えます。

「初めて話しかけてくれたこと。その笑顔を向けてくれたこと。その全部が宝物」と思う風香。「いつまでも大切に想ってるよ--忘れないでね…ずっと友達だよ--」と伝え、「ずっとずっと大好きだよ--」という想いが瞳に溢れそうになります。

そんな風香に「忘れるワケあるかい!」と頬をつねるヨータ。肩を組んで「10年毎日一緒に学校通っておいて友達はないだろうよ」と言い……。

「一番大好きな幼なじみだよ」と、とびきりの笑顔で言うヨータ。真っ赤になる風香に、「これからもずっと、ずっと大切な、俺の特別な幼なじみだ」と伝えます。

終業式の後で、先生やクラスメイトたちと一緒にヨータに手を振る風香。「空を駆けて、君のもとへ。いつも、君とともに--」と願いを込めて思うところで、この話は締められています。

「夏を題材にした漫画を描く機会がありましたので、その時に今作を描かせて頂きました。幼なじみふたりの成長と別れを、短いページではありましたが、その中に表現出来るよう自分なりに描かせて頂きました」という橋目さん。読者からは「爽やかだけど切ない」「夏らしくて素敵」「どこかで再会して欲しい」といった反応が数多く寄せられていましたが、「皆様から“泣いた”など、たくさんのご感想を頂けました。漫画を通じて作品に込めた気持ちが少しでも届いたのだとすれば、とても嬉しいです」とコメントしてくれました。

なお、橋目さんは2020年8月27日より、オリジナル新作マンガ配信サイト『GANMA!』(コミックスマート)で『全部ください、先輩。』の連載がスタート。こちらも注目したいところです。

GANMA!(ガンマ)
https://ganma.jp/ [リンク]

※画像はTwitterより
https://twitter.com/hashime_tony [リンク]


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記者プロフィール

ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営。ネット、メディア、カルチャー情報を中心に各媒体にいろいろ書いています。好物はホットケーキとプリンと女性ファッション誌。

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