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Apr 26 2024

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男子にクリスマスプレゼントのトラウマが…… 付き合うことになった幼なじみカップルが一歩前に進めたマンガが尊すぎた

10数年来の幼馴染だった祐希と夏葉が、高校3年生になって付き合いはじめることになってからの日々を描いているPericoさん(@perico_op)のマンガ『マジで付き合う15分前』。最新話では、祐希が夏葉のためのクリスマスプレゼントを買いに行くというストーリーになっています。


「…西やんってさ、カヨコにいつも何あげてるの? プ、プレゼントとか…」と聞く祐希に、「かよちんに何か渡すつもりかな????」と俺の嫁はやらんオーラを出す西やん。慌てて「違げぇよ!!!夏葉に渡すプレゼント考えてんだよっ」と叫びます。

「帰り相談したいことあんだけど、ちょっと付き合って」と夏葉とカヨコには内緒で西やんを誘った祐希。「神妙な顔して言うから何かと思ったよ~」という西やん。「てゆうか毎年夏葉ちゃんと交換してんじゃないの?クリスマスプレゼント」と言われ、「しねーよ。わざわざ幼なじみとプレゼント交換とか。金かかるし」と答えます。「なるほど。今年は彼氏になったから悩んでるわけか」と喝破されて頬を染める祐希。西やんから「指輪とか渡す??」と言われて「いきなりハードルを上げるな!!」とさらに赤くなります。

「…てか、いきなりそんなの渡されても夏葉だって困るだろ…」という祐希に、「そう?けどふたりって大学の志望校違うし、春には遠恋だろ。俺はそれくらいしてもいいと思うけどなー」という西やん。「……そもそもさ、オレちょっとプレゼントにはトラウマがあって…」と語りだす祐希。それは中2の時のクリスマスの話。

公園の露天で見つけた髪どめを「夏葉に似合いそう」と気まぐれで買ったのが、はじめてのクリスマスプレゼントだったという祐希。ですが、当日に急に渡すのが恥ずかしくなったと言います。

「今日って夜うちくるよね」と夏葉に言われてドキドキしつつ、家族の前で渡せないと思い「…今しかない!!いま!!」と思う祐希ですが、クラスメイトに「なんだお前らクリスマスまで一緒にいんの?」「朝まで一緒にいるやつだ」と冷やかされて……。

「やめてくれる?私と祐希はそういうの100%ないから!気持ち悪い!!」と言い、「行こ、祐希」と手を引く夏葉。これでプレゼントを渡せずに終わってしまったのでした。

「100%ないなんて言い切らなくてもよくね?てか、気持ち悪いって…ひどくね?」と真顔で言う祐希に笑いをこらえる西やん。「…けど、今年は彼氏になったじゃん」と言います。

西やんの「喜ぶと思うけどな、プレゼント。祐希の選ぶものだったら何だってさ」という言葉に、「オレたちはいま、何%くらいアリなんだろう」と思う祐希。マンションに帰ると、夏葉が「おかえり。遅かったじゃん」と待っていました。

「どこ行って来たの?」と聞かれて「……買い物」と答えながら「どれくらいの気持ちを渡しても大丈夫なんだろう?」と中2の時の出来事が頭から離れない祐希。ですが、「夏葉のクリスマスプレゼント買ってきた」と素直に伝えます。

「……ふーん…。そっか…。ありがと。うれしい…。クリスマス、楽しみにしてるね」と頬を赤くしつつ笑う夏葉。その表情を見て、「ずっと世界で一番近くて、世界で一番遠かった」と思う祐希。夏葉に渡すはずだった髪どめをゴミ箱に捨てたことを思い出して……。

急に抱きしめられて「え。何急に。なんでちょっと泣いてるの??」という夏葉に「うるせー」と腕に力を込める祐希。「……もう…。人が来ちゃうよ」と言いつつ、抱きしめ返す夏葉。「彼氏」と「彼女」になって初めてのクリスマスがやってくることを、実感させられるのでした。

祐希のクリスマスプレゼントへのトラウマと、その克服が描かれた今回のストーリー。Pericoさんは「祐希についてはあんまり内面を描かないようにしていたキャラです。私は男性キャラにはちょっと何を考えているか分からない『余白』があった方がいいと思っていて、その余白があることで“何をしてくるか分からない”リアルなドキドキに繋がると思っているんです」といいつつ、「今回、彼の抱えていたトラウマや彼女に対する気持ちを描いたのは、連載を1年続けて来て、そろそろいいだろうと、内面を見せた上で分かり合って進んでいく関係を描けたならと思いました」と語ってくれました。

「尊い」「最高すぎる」「こんな恋がしたい」といった声が続出していた今回の話。Pericoさんは「“夏葉が気持ち悪いって言ってるのは祐希にじゃなくて、それを茶化してくる周囲”と感想を貰って、“そう!それ!”っていう。けれど祐希は自分が気持ち悪いって言われたんだとずっと思っていて、そういう思春期の難しさみたいなもの感じ取って貰えて、Twitterの読者さんってほんと読解力が高いなと……。誰かが必ずリプライ欄で補完してくれるので助かってます(笑)」と話します。

Twitterでの初投稿が2019年9月の『マジで付き合う15分前』シリーズ。Pericoさんは「第1話の投稿直後はここまで長く続くとは考えていなかったです。SNS漫画は読者さんの反応ありきで続けているので、毎話熱く応援してくださる皆さんのおかげです、本当にありがたいです」と感謝の言葉を述べます。また、Amazon kindleで発売していることについては「同人誌を作っている感覚で台割から書き下ろしまで好きにやっています。商業本だと予算の関係もあって、ある程度型が決まってしまうのですが、それにとらわれず全体をディレクションできるのはすごく楽しいです」といいます。

2020年11月23日の創作オンリー即売会『COMITIA134』のサークル参加と同時に、電子版3巻を発刊予定だという『マジで付き合う15分前』。Pericoさんによると、「これまで電子版をKindle専売にしていたんですが、来年からは国内のいろいろな電子書店で購入できるようにします。SALEも積極的に行うのでぜひ手にとってもらえれば嬉しいです」とのことなので、より入手しやすくなるのではないでしょうか。

また、開催が危ぶまれていた『コミティア』の支援を目的としたアンソロジー『contenue』にもPericoさんが描き下ろしを1ページ寄稿しているので、こちらもチェックしてみてください。

『マジで付き合う15分前』シリーズ(Twitterモーメント)
https://twitter.com/i/events/1177964855124320258 [リンク]

※画像はTwitterより
https://twitter.com/perico_op [リンク]

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記者プロフィール

ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営。ネット、メディア、カルチャー情報を中心に各媒体にいろいろ書いています。好物はホットケーキとプリンと女性ファッション誌。

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