東北の民話・オシラサマがモチーフ!? 不思議系ブランド『pays des fees』新コレクションがとことんガーリー
東京・中野ブロードウェイにショップを構える不思議系ブランド『pays des fees』(ペイデフェ)が、2015年コレクション「馬の花嫁」を発表。2015年3月6日から8日まで受注会が予定されており、10000円以上の購入した人を対象にノベルティとして12ページフルカラーのルックブックが用意されています。
前コレクション「ヤドクガエル」から一気にガーリーに振り切った今回のコレクション。デザイナーりむさんの故郷の岩手に伝わるオシラサマの民話をモチーフにしています。
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東北で伝わるオシラサマの馬娘婚姻譚。ある農家の娘が飼い馬を愛して夫婦になってしまうのですが、それを知り激怒した父親に馬が殺されて首をはねられてしまいます。娘はその首にまたがると、そのまま空へと昇っていってしまったといいます。
「馬と恋をしてついには夫婦になって、はねられた首に乗って飛んでいってしまうという少女の自由奔放さ。それが今回のテーマにぴったりだな、と思いました」(りむさん)
「馬の花嫁」と題したアイテムとしては、ポロシャツとワンピース、スカートがラインナップ。
「オシラサマに登場する少女は能動的に行動しているところも素敵です。私はこの少女にどうしても画家の竹久夢二のモデルのお葉(永井兼代)を思い起こしてしまうのですが、夢二とお葉のような関係ではなく、少女は父性と決別して欲しいんです」(りむさん)
また、ブランド立ち上げから10周年ということもあり、『pays des fées chipie』(ペイデフェ シピ)というラインをスタート。「馬の花嫁」ワンピースとスカートは『chipie』からの発表となっています。素材や製法、デザインにこだわった自由奔放な大人向けのアイテムとなっているとのこと。
「今までは私自身が少女だったわけですけれど、女児を子育てしていて、少女というものが俯瞰的に見れるようになった。ほんとうの少女はドロドロしている部分もあるけれど、もう自分が少女じゃないから、少女という概念に対して夢を見れるんです」(りむさん)
『chipie』からはコルセットも発表。『ペイデフェ』らしい花柄ゴブラン生地のクラシカルなデザインです。
「丈が短いので、ベルト感覚でカジュアルに着けてほしいですね」(りむさん)
インパクト大なのが、馬のおしりからしっぽが生えているデザインのパンプス。しっぽはストラップになっていて取り外し可能です。パーティーなどの特別な日はしっぽをつけて、普段は外して会社に行くのに履くといった使い分けを考えるのも楽しそう。
レースパフスリーブブラウスとレーススカートの組み合わせ。女の子っぽさと大人っぽさが相見えていて、その揺らぎが絶妙!
爽やかなミントグリーンのブラウス&スカート。ストライプの切り替えがレトロで昭和初期の美人画っぽいあたりに乙女心を呼び起こします。暑い日にさらっと着こなしてみたいところなのでは?
画家の真珠子さんとコラボしたトートバッグ。なんでも、真珠子さんももともとオシラサマに関心があり、使われている絵は以前に描かれたものとのこと。ちょっと運命的なアイテムです。
「帆布で丈夫なので、普段使いにいいですよ」(りむさん)
人形作家の清水真理さんとのコラボドールも。兎耳、猫耳、人間耳から選べ、目もパープルとグリーンにすることができます。
「オシラサマには、オシラアソビという祭り方があって、木を馬に見立てて衣服を着せるんですけれど、これが男子禁制なんです。先祖が(柳田國男の)『遠野物語』に書かれていて、その家系なので、私は見ることができるんです。この人形はオシラアソビみたいに着せ替え遊びをしてほしいです」(りむさん)
paydesfees 馬の花嫁 complete version – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=2rVvzGZKIRw [リンク]
今回のコレクションで制作されたムービー。モデルが乗馬していたり、清水さんの人形が登場したり、島村秀男さんの不可思議な音楽が全編を覆っていたり、とにかく本格的。りむさんが「ショーよりもたいへんでした」と話すほどのクオリティーなので必見です。
東北伝来の民話をとことんガーリーに落とし込んだ『ペイデフェ』の2015年コレクション。受注会のほか、メールによる予約も受付中。また、新作を引っさげたポップアップショップを2015年4月3日から16日までラフォーレ原宿2Fに出店するとのこと。毎回ディスプレイにもこだわりを見せているので、こちらも注目です。
pays des fees official (ブログ)
http://ameblo.jp/pays-des-fees/ [リンク]