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Apr 23 2021

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杉田智和 並行宇宙に存在するかもしれない自分の未来に「恐怖しました」アニメ『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』無職童貞引きこもり“前世の男”役インタビュー


2012年から小説投稿サイト「小説家になろう」で連載が開始されて以来、絶大な人気を誇る、理不尽な孫の手先生著の“なろう系ラノベのパイオニア”『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』が、ついにTVアニメとなって2021年1月10日(日)より放送開始します。主人公・ルーデウスの前世である34歳無職童貞引きこもりの男を演じる杉田智和さんのインタビューをお届けします。

本作は、働きもせず他人と関わりもせず、ただ部屋に引きこもってゲームやネットに明け暮れるだけの34歳のニート男が、ある日交通事故に遭い死亡……したと思った次の瞬間、剣と魔法の異世界に生まれたばかりの赤ん坊として転生。少年ルーデウスとして生まれ変わった男が、前世の記憶と後悔を糧に、出会いや試練に直面しながら「今度こそ本気で生きていく」姿と壮大な冒険が描かれる大河ファンタジーです。

アニメでは、主人公・ルーデウス(愛称、ルディ)の外の顔の声を内山夕実さんが、前世である34歳無職童貞引きこもりの男を杉田智和さんが演じます。

「並行宇宙の前世の男のような未来だった自分が常に語りかけてくる」

――元々作品はご存知でしたか?

杉田:知っていました。でも、もっと若い人が出演する、自分にはあまり縁がないジャンルだと思っていたので。考え方として、ポジティブな人の方がこういった作品に向いてるんですよ。勝手に縁がないものだと思っていたんですけど、縁があったので、嬉しいと思う反面、怖いなと思いました。

――縁がないと思っていたジャンルのオーディションを受けたきっかけは……?

杉田:アニメは、音響制作会社さんからある程度その役の候補が選出されてオーディションの話をいただく場合が多いんです。今回、オーディションの話が来て、「チャンスをいただけるんだ」と思いました。それまで他の異世界転生ものはオーディションを受ける機会がなかったので。

――原作または台本を読んでの作品の印象を教えてください。

杉田:最初に思い浮かんだのは、並行宇宙に存在するかもしれない自分の未来です。恐怖しました。今の人生でよかったなあ、って。並行宇宙の自分の様々な可能性も否定はできないので、だからこそ、前世の男という役に対して、「かわいそう」、「わかるよ」、「頑張ってね」、そのいずれも当てはまらない。とても距離の置き方が難しいけれど大切な作品だなと思いました。「単純に面白い、みんな観てね」というコメントが許されるなら、そう言って終わりにしたいくらいですけど、演じることになったので、そういうわけにいかないじゃないですか。並行宇宙の前世の男のような未来だった自分が常に語りかけてくるんですよ。「お前、そいつ(前世の男)を笑えるのか?お前もこうだったかもしれないんだぞ。いいなぁ、そっちのお前は」と。やめて欲しいなって(笑)。怖いという単純な恐怖でした。

“複雑なキャッチボール”1人のキャラクターを2人のキャストで演じる難しさ

――前世の男を演じるにあたり心掛けていることはありますか?

杉田:きっと彼は、世の中へ何か発したいメッセージや意思ってものがあったはずなんでしょうけど、その過程が描かれてないので、ある程度自分で想像の域で演じるようにしています。生まれた瞬間から引きこもりの人っていないんですよ。だから、ある程度想像の域ですけど、きっといろいろあってあの姿が形成されたんだろう、と思います。

彼は人一倍同情してほしいし、認めてほしいのに、同情されたくないし、認めてほしくないんですよ。だから、そういう人に対しての姿勢のとりかたは、適正距離を見つけること。目に映らない一番近いところに居るようにしています。オーディションの際にその感情でセリフを発した結果、自分に決まったので、「これでいこう」と思いました。あとは転生後のキャストの方との呼吸が大事だな、と。なので、内山さんと同じ収録時間で録れる機会があったので、それはとても良かったなと思います。

――モノローグで杉田さんが前世の男のセリフを喋り、実際の転生後の声は内山さんが演じられるという1人のキャラクターを2人で演じる特殊な形式ですが、どういったところを意識して収録していますか?

杉田:なるべく、転生後のルーデウスの内山さんの声をちゃんと耳に返してもらってやっています。そこはいつも以上に意識している部分です。内山さんは僕の喋り方をちゃんと見なきゃいけないし、自分自身もまた普段喋っている今のルーデウスを見なきゃいけないから、複雑なキャッチボールが行われているという。

――難しそうですね。ちょっとしたイントネーションでも異なるとおかしくなるので。

杉田:なんともバランス取りが難しい。以前、別の作品で自分の子供の頃を演じた女優さんがいて、普段以上の感動を覚えましたからね。どれだけ僕のことを研究してきたんだ!って。いやあ、良い役者さんだなと思いました。

「復讐劇みたいにならなくて本当に良かった」

――主人公は前世では無職の引きこもりですが、転生後は努力して魔法を身につけ成長していきますね。

杉田:魔力は、もう目に見えて結果が現れるじゃないですか。転生前にゲームで得た知識や経験がときに役立ち、ときに問題を起こすこともありますけど、目に見えない力だと思っていた魔力というものが、目に見えてわかるって、それって相当なやる気に繋がるんじゃないかな、と思います。

ルーデウスは魔法を身に付けるけど、あまり悪い方向にいかなくてよかった。前世で自分に「出て行け」といった家族や人への恨みで、どうせ転生後もそんなやつらしかいないから、滅ぼそうとか復讐しようと思ってもおかしくない。ルーデウスはそうならなかったから、良かったなと。最初に出会った両親が愛情あふれる2人だし、仲間にも恵まれて。それに誠実に応えようとしている。人の良い、悪いをちゃんと見抜いて。お父さんの良いところ、悪いところ、師匠の良いところ、悪いところをちゃんと言うじゃないですか。よく見ているんですよ。

復讐劇みたいにならなくて本当に良かった。出会うものみんな傷つけて、奪い去って、殺戮を繰り返すという転生後も考えられるから。彼が優しい人で良かったなと思います。

――褒める言葉でも素直に口にするのは難しいことだと思うのですが、主人公は「素敵ですね」「好きです」など転生後にそれができるようになったことが、大きな変化だなと感じました。

杉田:一番最初に出会う環境がよかったというのがもちろんあるんじゃないでしょうか。転生後も自分に興味がなくて、争いごとを繰り返すような地獄のような家庭に転生した場合、もっと別の未来だったと思います。むしろ転生すらなかったレベルです。やっぱり、ああいう前世の男の人格や本能があったからこそ、転生できたというのはあるのかな、と。いけ好かないと思ったカップルの高校生を助けようと代わりに車に轢かれた、というところで、初めて自分自身以外のことで行動した結果、ということなんでしょうね。

――ルーデウス以外で気になるキャラクターは?

杉田:放送開始前なので詳しくは言えないですが、とあるキャラクターが気になります。実態が掴めないので、別ベクトルに怖いですよ。もう1人の自分でもないし、別の運命に対しての概念体かもしれないし、性別もわからない、どんな存在かもわからない。けれど、ひたすら自分に語りかけてくるって、とてつもない恐怖ですよ。並行宇宙の自分より怖いですから。それが「あなたの運命ちょうだい」って言ってくるので、怖くてしょうがないです。僕は、今のようにならなかったルーデウスの可能性かな、とも思ったので。いろんな捉え方もあるでしょう。邪神みたいな存在かもしれないし、あの世界に入り込んだイレギュラーなやつを滅ぼしに来たのかもしれない。そういう意味では気にならざるをえない存在です。

――本作をどんな人に観てもらいたいですか?

杉田:いわゆる「異世界転生もの」と言われている作品を、見慣れている人。そのジャンルの走りと言われているものが、他の作品より後にアニメ化しているので、何周かまわって新鮮に見えるかも。今、若者が最新のライトノベルやなろう系小説に飽きて、次に手に取ったのが「ロードス島戦記」や「スレイヤーズ」だったりするんです。「え、そこなの!?」って。「何周かまわって魅力的に見える。面白い!」って子もいるんですよ。「武内駿輔くん、なんでレコード買うの?君レコードの時代に生まれていないよね」と聞いたら、「お洒落じゃないですか」(武内さんの声を真似て)って言うんですよ。そういう現象もあるので、異世界転生ものに対して、固定観念が凝り固まっている人ほどオススメです。

――では、放送を楽しみにしている方にメッセージをお願いします。

杉田:前世の男としてのみんなへのメッセージって難しいんですよね。あいつ世の中に言いたいことあるのかな?とか。それを前世の男に聞くのって苦なんですよ。きっと前世の男なら、言うことは何もないし、観てほしくもない、と言うかもしれません。みなさんは観てください(笑)。僕と同じで適正距離を見つけながら。そういう優しい心でこのアニメを観てくれる方が1人でも多くいらっしゃるのであれば、とても幸いです。

――ありがとうございました!

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『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』作品概要

〇放送表記
2021年1月10日(日)放送開始
TOKYO MX毎週日曜24:00 サンテレビ 毎週日曜 24:30
KBS京都 毎週日曜 24:00 BS11 毎週日曜24:00
dアニメストア、ニコニコにて地上波同時配信!他 配信サービスでも1月16日(土)正午より順次配信予定
dアニメストア:https://anime.dmkt-sp.jp/animestore/CQ/notice-5444
ニコニコ:https://anime.nicovideo.jp/detail/mushokutensei/index.html
〇ストーリー
「俺は、この異世界で本気だす!」
34歳・童貞・無職の引きこもりニート男。
両親の葬儀の日に家を追い出された瞬間、トラックに轢かれ命を落としてしまう。
目覚めると、なんと剣と魔法の異世界で赤ん坊に生まれ変わっていた!
ゴミクズのように生きてきた男は、少年・ルーデウスとして異世界で本気をだして生きていく事を誓うー!
ルーデウスを待ち受けるのは、ロリっ子魔術師、エルフ耳のボクっ子幼馴染、凶暴ツンデレお嬢様、そのほかの様々な人間との出会い。そして過酷な冒険と戦い。新しい人生が動き出す!

〇キャスト
ルーデウス・グレイラット:内山夕実
前世の男:杉田智和
ロキシー・ミグルディア:小原好美
エリス・ボレアス・グレイラット:加隈亜衣
シルフィエット:茅野愛衣
パウロ・グレイラット:森川智之
ゼニス・グレイラット:金元寿子
リーリャ:Lynn
ルイジェルド・スペルディア:浪川大輔
〇スタッフ
原作:理不尽な孫の手(MFブックス/KADOKAWA刊)
キャラクター原案:シロタカ
原作企画:フロンティアワークス
監督・シリーズ構成:岡本 学
助監督:平野宏樹
キャラクターデザイン:杉山和隆
サブキャラクターデザイン:齊藤佳子
総作画監督:杉山和隆/齊藤佳子
美術監督:三宅昌和
色彩設計:土居真紀子
撮影監督:頓所信二
編集:三嶋章紀
音響監督:明田川仁
音響効果:上野 励
音楽:藤澤慶昌
テーマソングプロデュース・歌唱:大原ゆい子
プロデュース:EGG FIRM
制作:スタジオバインド
〇WEB
公式ホームページ:http://mushokutensei.jp[リンク]
公式Twitter:http://twitter.com/mushokutensei_A/

(C)理不尽な孫の手/MFブックス/「無職転生」製作委員会


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アニメや可愛いものが大好き。主にOtajoで執筆中。

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