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Nov 21 2024

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「なんという破壊力」「規格外の強さ」 一途ビッチな後輩が浮気防止におまじないを仕掛けるマンガが効果高すぎ

中学から高校に入って、急にビッチっぽい雰囲気になった後輩の百合野歩にドギマギさせられる先輩の久水悠生。ふたりの心情を瑞々しく描き続けている色のんさん(@iro_ironon)のマンガ『一途ビッチちゃん』(KADOKAWA)。137話にあたる『おまじない』では、悠生を追いかけて同じ大学に入った歩が、ランチタイムに恋人アピールをするというストーリーで、「なんという破壊力…」「規格外の強さ」「イチャイチャすぎる」といった反応が多数寄せられています。

※参考記事 「こてんぱんに叩きのめして前に進んで欲しいんです」 振ったことを悩む一途ビッチな後輩と先輩のマンガに考えさせられる「優しさ」
https://otajo.jp/107197 [リンク]

大学の食堂で、「せーんぱい♡ はい、あーん」とめっちゃ笑顔で箸を差し出す歩に、悠生だけでなく友人たちもフリーズ。「学校ではちょっと…」「え〜、照れなくてもいいのに」という会話に、「“学校では”!?家ではしてるのか!?」「落ち着け!!」と色めき立つ友人たち。「歩、テンション高いな…。でもさすがに周りの目が気になる…」と思う悠生ですが……。

それを離れた席で見ている女子たちが。「…ねえ。あの子…、久永くんの彼女かな?」「いや単なる後輩じゃない?」「えー、彼女持ちにあんなグイグイ行く?」「押しの強い子なら行くでしょ〜」「久永くん押しに弱そうだもんね〜♡ まねしちゃおうかなー♪」「さいあくー!」と噂話。そこはかとなく耳ざとい歩、「じゃあ、また後で…」という悠生の腕をぎゅっとして、「ん?」と振り向いたところに!

ちゅっと頬にキス!! 「……っ!!?」となった悠生はもちろん、周囲も時が止まります。「あっ、あゆ…!」と背中に声をかける悠生に、「…今のはイチャイチャじゃなくて」と言って……。

「浮気防止のおまじないですから」と赤くなりつつ舌を出す歩。それを見た友人たちは「おまじないってか……メガ●テ」「なんかすごいのくらったわ今…」と心臓バクバク。女子も「ちょ、大丈夫!?」とぐったり。悠生は顔を両手で覆い……きっと見せられないような顔をしているのでしょう。いずれにしても、全員に大ダメージを与えてしまうのでした。

歩が大学に進学してからも、ドキドキなエピソードが連打されている『一途ビッチちゃん』ですが、単行本第5巻が2022年6月16日に刊行となります。ここでは、色のんさんに5巻の見どころなどについてお話をお聞きしました。

ーー5巻では歩が卒業するまでのエピソードが収録されています。ここまで描き進められたことに関して率直なご心境をお願いします。

色のんさん(以下、色):連載開始してからもうすぐ3年になるのですが、歩も悠生もあっという間に大人になってしまったように感じています。けれど同時に3年はとても長くもあって、私自身いろいろ環境の変化もあって……。作中でも同じ年月が経っているので、子どもの成長の早さを疑似体験したような、不思議な感覚です。自分がどこまで描き続けられるかだってわからないことなので、歩が無事高校を卒業できて、ひと安心という気持ちです。ここまで見守ってくださった読者さんには心から感謝しています。

ーー5巻の表紙が歩と、悠生の高校の同級生のきっくーこと菊沢あまねになっていますね。

色:以前から担当さんと、5巻の表紙は「歩ときっくーにしたいね」と話していたんです。表紙イラストを描き上げたときは「あの部分はもっとこうすればよかったかも」と、いろいろ考えてしまったのですが、さすがのデザイナーさんで、仕上がりを見たら最高の表紙だなと思えました! 個人的には毎回タイトルがどこに配置されるかに注目していて、5巻では歩ときっくーの間にタイトルがあるのが印象的で気に入っています。

ーーきっくーが悠生と兄の遥太と同じバイト先で働くことになっていますね。彼女のエピソードを続けて描こうと思われた理由を教えてください。

色:ストーリーを考えるときは、「ありえそうな未来」をまずイメージして、そこから「しっくりくる」あるいは「キャラの伝えたい部分を描ける」「とにかく楽しそうなエピソード」を選んでいるんです。今回はその中でいえば「キャラの伝えたい部分を描ける」に当てはまるかもしれません。4巻までの話だと、きっくーの抱えている思いを描き切れてないように感じていてたので……。ちなみに、悠生兄が悠生をバイトに誘った部分は、なるべくしてなった(?)感じです。

ーー失恋を引きずるきっくーにもファンから応援する声がたくさん寄せられています。

色:きっくーの失恋は彼女自身恥じてしまうくらい、何度も「忘れようとする」から「忘れられない」へ繰り返しているんですよね。失恋というか、「終わらせられなかった恋」という感じかもしれません。「いい加減前に進みなよ」と思われても仕方ないかな、と描きながら思っていたのですけど、応援してくれる声がずっと多く届いて驚きました。私自身はキャラクターには幸せになってほしいなと思って描いているので、皆さんの声でその思いが一層強まったような……。きっくーがこれからどうなるかは、まだ作者でもはっきりわかりませんが、とにかく彼女の気持ちにはちゃんと向き合っていきたいです。

ーー歩と委員長こと松瀬美羽の友情も深まっている気がします。この二人を通してどのようなことを描きたかったのでしょうか?

色:歩と委員長は普通におしゃべりする友達はいても、すごく仲がいい存在がいなかったんですよね。でも「誰かと仲良くしたい!」と思ったことも別になくて、「誰かと仲良くするための努力」もしたことがない……。そんな彼女たちが、友達になるために頑張っていく姿を通して、2人の成長を感じてもらえると嬉しいです。

ーー5巻の描き下ろしについて、ちょっとだけ教えてください。

色:「歩が悠生の引っ越し準備を手伝う話」や「歩の大学試験前日の話」、おまけで「ホワイトデーの話」など”本編で描きたかったけど描けなかったお話”を多めに描いています! そしてきっくーがバイトを始めるまでの話もしっかり描いているので、気になっていた方にはぜひ読んでいただけたら嬉しいです! また、「百合野夫婦のバレンタインの話」も収録されているのですが、これは作者が描きたかっただけです(笑)。

ーーTwitterでの更新では歩が大学に進学した後のストーリーになっています。これからどのようなことが起こってしまうのでしょうか?

色:5巻に収録されている話、というか去年は全体的にシリアスな話が多かったので、これからは「楽しく!」をモットーに描いていきたいなと思っています。苦しいことも起きるかもしれないけど、それも幸せになるための出来事であってほしいなと……。直近だと、夏には後輩ちゃんが悠生の家に泊まりに来るかも…⁉︎ そしてお祭りデートもしっかり描きたいな~と考えています。まだ構想中なので変わるかもですが……! 今年は二年ぶりに悠生も歩も受験生じゃない夏なので、勉強も頑張りつつ、たくさん遊んでほしいですね!

ーーネットでのサイン会など、読者との交流を何回か実施されています。

色:いつも読者さんに本当に助けられているので、そのお礼として全力で楽しんでもらうつもりで挑むのですが、とても嬉しい言葉や応援のメッセージを頂けています。毎回「喜んでもらうつもりが、また作者が元気をもらってしまった…!」という気持ちになります(笑)。参加してくださった皆さんから「楽しかった」「また参加したい」と言って頂けると、少しでもお返しできたみたいで本当に嬉しくなりますし、漫画も頑張ろうと思えますね。

ーー最後に、読者へのメッセージをお願いします。

色:いつも応援して頂いて本当にありがとうございます! 今年は楽しいお話を描いてきたいと思っているので、疲れたときに読んで頂ければ……、少しでも癒しになれれば嬉しいです!

ーーありがとうございました!

※画像はTwitterより
https://twitter.com/iro_ironon [リンク]

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記者プロフィール

ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営。ネット、メディア、カルチャー情報を中心に各媒体にいろいろ書いています。好物はホットケーキとプリンと女性ファッション誌。

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