蒼井優がハワイでサーフィン!アイドル特集も充実している新潮社の新カルチャー誌『ROLa』のチェックポイント
新潮社から新しい女性向けカルチャー誌『ROLa』(ローラ)が2013年8月1日に刊行。知識や経験を得たいという年収420万円の28歳女性をペルソナとして設定して、特集や連載が企画されている意欲溢れる内容が多く、サブカルチャー好き女子にとっては見逃せない雑誌となっています。
ここでは、そんな『ROLa』創刊号でチェックしたいポイントを駆け足で紹介していきます。
まず冒頭。写真家の篠山紀信さんのコーナー『高速KISHIN』に、テクノロジーやフェミニズムをテーマにした表現活動が世界的に注目されているスプツニ子!さんが登場。この秋よりMITメディアラボの助教に就任するということもあり、知性を武器にしてジェンダーに対していく姿勢について後藤繁雄さんのテキストと合わせて読者に強烈な印象を与えます。
表紙にも登場する蒼井優さんはハワイでサーフィンに挑戦するショットを高橋ヨーコさんが撮影。自身の希望でのロケだったということもあり、力の抜けた表情を見せています。インタビューでは、「日本は春夏秋冬あるから全部の季節の洋服を持っていないといけないけど、ハワイの人たちのクローゼットはシンプルだろうなって思ったり」と語り、ライフスタイルの違いを敏感に意識している様子も垣間見え、短いながらも読み応えのある内容になっています。
中川翔子さんが中野ブロードウェイにオープンさせたBEAMSとのコラボブランド『mmts』(マミタス)の特集や、モデルのチェルシー舞花さんが寝台特急『サンライズ出雲・瀬戸』で行く旅行スナップ案内の後には、社会学者の古市憲寿さんがロックグループSEKAI NO OWARIのメンバーにインタビューしたページに続きます。バンドなのに一切音楽の話は出ずに、「売れる」ということへの姿勢や結婚への意識といった「人生」について主に訊いているのは特筆に値します。
その後は、おまちかねの『萌えよアイドル』。
まず新生アイドル研究会BiSのメンバーと関係者へのインタビューで既存のアイドル像への挑戦を突きつけた後は、作曲家のヒャダインさん、振付師の竹中夏海さん、新進気鋭のリミキサーtofubeatsさんによるアイドル愛しかない対談を掲載。特に、竹中さん指導による、各グループごとのパターンをマネしたポーズ集が永久保存版といえそう。
また、青木裕企さん撮影の乃木坂46の生駒里奈と井上小百合のグラビアは、白セーラー服がまぶしく、構図が少し百合っぽい想像もかき立てられる構成が見どころ。米原康正さんがテキスト&チェキででんぱ組.incを切り取るページも、2013年のアイドルシーンを知る上では必見です。
『ROLa』らしさが出ているのは、モデルの日笠麗奈さんと小口優子さんがビアテリアプロント東京駅店でアイドルについて語り尽くすというページ。何よりもコラボTシャツや面白かったイベントについて話す様子がディープなドルヲタそのもの。各グループのファンについての分析も鋭く、「24時間アイドルのこと考えているよね」(日笠さん)というのもうなずけます。
他にも、松本潤さんや市川海老蔵さんのインタビューに、『美少女戦士セーラームーン』の生みの親である武内直子さんに少年アヤちゃんが直撃しているページ、新垣結衣さんのグラビア、峰なゆかさんのマンガ『元ブスちゃんと元デブちゃん』などなど、128ページながらかなりの充実度。これで620円(税込)ならばアリといえるのではないでしょうか。
『ROLa』は隔月発売予定で、創刊2号は2013年10月1日発売。「1990年代女子カルチャー大全」と題されており、マンガ・ドラマ・アイドルを網羅する特集となる模様です。
また、Twitter公式アカウント「@Rola_mag」では読者からの「恋より楽しいこと」を募集中。ハッシュタグとして「#恋より楽しい」をつけることをアナウンスされています。投稿がどのように誌面に活かされていくのかも含めて、今後の展開が気になるところです。
『ROLa』公式Twitterアカウント
https://twitter.com/Rola_mag