『pixiv』絵師からポップアートの俊英まで! 旬のイラストレーター150人を網羅した『ILLUSTRATION 2014』刊行
ボーカロイドの動画やCDジャケット、ライトノベルの表紙に画像SNS『pixiv』や『ニコニコ動画』発の絵師が起用されることが珍しいことではなくなっている中、実力派イラストレーター150名を一挙に紹介して話題を集めた図録『ILLUSTRATION 2013』が、一年を経て再び書籍化。翔泳社から『ILLUSTRATION 2014』として2014年5月22日に刊行されます。
今回表紙を飾るのは、コスメブランドshu uemuraとのコラボレーションやボカロPのkzが主宰するlivetuneの「Tell Your World EP」のジャケットなどを手がけているmebae氏。書籍では装丁を担当したアートディレクターTATSDESIGN氏との対談も収録されていて、そのアートワークの一端を垣間見ることができそう。
150人のイラストレーターは作風から活躍の場までさまざま。人気PCゲーム『艦隊これくしょん』の島風などを描いたしずまよしのり氏や、エンターブレインの『fellows!』で表紙を担当している碧風羽氏といったエンターテイメントの第一線で活躍しているクリエイターから、SF的な世界観の子どもを描き続けている下田ひかり氏のように、日本だけでなく海外からも高い評価を得ているアーティストも名を連ねています。
前年と比べると、繊細な水彩・ペン画で神護かずみ氏の『人魚呪』(角川書店)などのカバーイラストを担当している山田緑氏や、東京・銀座ヴァニラ画廊での個展が控えるたま氏のような女子人気の高い作家が目に着くようになってはいるものの、初音ミクのオペラ『THE END』の共同演出・映像ディレクション・キャラクターデザインを担当したYKBX氏のような大物から、画像投稿サイトで活躍中の絵師まで、知名度の有無に関わらず日本のポップカルチャーシーンを担う気鋭の作家ばかりであることは間違いないのではないでしょうか。
画集やアートプリントに特化した廣済堂の印刷技術「ブリリアントパレット」を使用し、美麗さにもこだわったフルカラー320ページの本書は2800円(税別)。絵師志望の人はもちろん、2014年のポップカルチャーのトレンドをビジュアルから知るヒントを得たいという際にも必見です。
ILLUSTRATION 2014 (公式サイト)
http://illustration2014.net/