東京パーティーシーンがさらにカオス化!? オタク系DJイベント『オトカルランド』がなんでもアリすぎた
アニソンやゲーソン、ボカロ曲を中心としたDJイベントが珍しくなくなった東京のクラブパーティーシーン。ジャンル別のオンリーイベントが増え、どんどん細分化していく傾向にありますが、そんな中、2014年12月14日に東京・渋谷の『SOUND MUSEUM VISION』で開催された『オトカルランド Round1』では、アニソンの原曲やリミックスを中心にしたDJやボカロPによるパフォーマンスだけでなく、ネットで活動する歌い手・踊り手、さらには女子プロレスラーのアイドルユニットデビューまで登場するという、カオス化する東京のパーティーシーンを象徴するイベントとなりました。
※すべての画像が表示されない場合は下記URLからご覧ください。
https://otajo.jp/44838 [リンク]
2014年10月に刊行されたアニメ・ゲーム・インターネットミュージック専門誌『オトカルチャー』(ネコ・パブリッシング)が仕掛けたこのイベント。ボカロPなどネット世代のクリエイターが、国内有数のスペースでプレイする機会となりました。初音ミクオリジナル曲「Backslash」などで知られるかめりあも自曲を絡めて圧巻のパフォーマンスを披露。
アニメ『機巧少女は傷つかない』のED曲「回レ!雪月花」で会場を盛り上げたヒゲドライバー。2014年の活躍を一気に放出するようなプレイを見せました。
国内だけでなく、海外のハードコア系のイベントで活躍しているDJ Shimamura。「普段とちょっと違う刺激があって面白かった。自分の出番の前にEDMやハードスタイルも盛り上がっていたし、サウンドシステムやフロアの雰囲気に合っていた。自分もかけてみるとハマりましたね」とカオスな空気を満喫した様子でした。
「WHITE」と題されたラウンジスペースでは、より濃密でマニア向けなパフォーマンスが展開。DJモイラ(口枷屋モイラ)のプレイ時には、『弱虫ペダル』コスのファンたちがアイテム片手に踊りまくる流れに。ご本人によると「『弱虫ペダル』や『Free!』の打ち曲メインでセットリストを組みました」とのこと。
『魔理沙は大変なものを盗んでいきました』などの東方Projectアレンジ曲でネット上を席捲しているmiko。「こんなイベントに出させて頂けるなんて……」と恐縮しつつも、「チルノのパーフェクトさんすう教室」などを熱唱。
「ひれ伏せ愚民どもっ!」では、その場でファンたちが平伏……! カオスここに極まれり、といった光景でした。
新曲でXbox Oneゲーム『CHAOS;CHILD』オープニングテーマ「非実在青少年」を披露したいとうかなこ。アニメ『STEINS;GATE』のOP曲「Hacking to the Gate」もパワフルに歌い上げてファンを喜ばせました。
そのほかにも、『聖闘士星矢』のテーマ曲「女神の戦士~Pegasus Forever」のmarina del ray(マリデル)のギタリスト浪越達夫が登場したり……。
『ニコニコ動画』の歌い手が集う聖Smiley学園3S+2Gが腐女子の嬌声を集めたり……。
タイを拠点に活動中のプロレス団体『我闘雲舞』が試合を披露した後、代表のさくらえみを含めた5人でアイドルユニット・ガトームーブとしてデビューしたり……。
踊れるアニソンDJイベントとして人気のアニソンディスコが、さまざまなアニメをノンストップで繋いで会場をひとつにしたり……。
とにかく、ジャンルレスでなんでもアリ。おもちゃ箱をひっくり返したような喧騒が14時から21時までぎっしりつめ込まれていました。
来場者も、通常のオタク系パーティーとはひと味違った印象。アニメキャラクターのコスだけでなく、趣向を凝らしたメイクを施す女子も目立ちました。
アニソン・ゲーソンからEDMなどのコアな音楽好きだけでなく、歌い手・踊り手のファンや女子プロレスのファンまで一つの会場に集めてしまうという力技を見せたこの『オトカルランド』。各ステージごとで客層が入れ替わることが多く、さまざまなジャンルの見本市としての機能を果たすことが出来たのかは難しいところですが、「なんでもアリ」という姿勢を貫くことになるのか、次回以降の開催についても注目したいところです。
オトカルランド Round.01
http://www.otoculture.com/otocullandround01