『ペット』宮野真守&梶裕貴インタビュー「僕を擬“動物”化するとネズミになるんだと思います」
皆さんの愛するペット、飼い主がいない間なにをしているか知っていますか? 『ミニオンズ』のイルミネーション・エンターテインメントとユニバーサル・スタジオが手掛けるこの夏必見のアニマル・コメディ『ペット』。いよいよ日本でも公開となりました。
主人公はテリアのミックス犬・マックスとずんぐりむっくりしたのろまな大型犬・デューク。飼い主ケイティが出かけている間に騒動が起き、大都会で迷子になってしまった2頭は無事に家に帰る事が出来るのか?! “ミニオンズ”人気の火付け役とも言えるアニメーション『怪盗グルーのミニオン危機一発』を手掛けたクリス・ルノー監督が、動物たちの表情を活き活きと描きます。
本作の日本語吹替えでは、鷹のタイベリアスを宮野真守さん、モルモットのノーマンを梶裕貴さんという人気声優2名が担当。映画を楽しく盛り上げています。宮野さん&梶さんの2ショットインタビューでも、宮野さんの「梶君を食べたくてしょうがない」発言など大盛り上がり。2人の仲良しっぷりにも注目を。
映画『ペット』吹替版予告編
https://www.youtube.com/watch?v=nVm1vPCbIl8
―作品とても楽しく観させていただきました! 最初にオファーを受けたときのお気持ちを教えてください。
宮野:イルミネーション・エンターテインメントの作品には過去に『ロラックスおじさんの秘密の種』、『怪盗グルーのミニオン危機一発』、『ミニオンズ』で出演させていただいたこともあり、『ペット』の予告編が公開された時から、「面白い作品が始まるぞ!」と気になっていました。今回は、ペットたちが飼い主の居ない間に何をしているのかという可愛い設定で、予告編の中にも電動ミキサーでお腹と背中をかかれて気持よくなっちゃうダックスフントがいたりとか、ワクワクする内容ばかりでした。その後、出演のお話をいただいたときは非常に嬉しかったです。
梶:過去に『ミニオンズ』を拝見させていただいたことがあるのですが、いち視聴者として純粋に楽しんでいました。なので、そんなイルミネーション・エンターテインメントさんの作品に出演が決まったと聞いたときは、とても嬉しかったです。役者として、キャラクターの1人として作品世界に入り込めるという喜びもありましたし、幅広い年齢層の方に楽しんでいただける作品に関われるということも嬉しかったです。宮野さんと一緒に出演できることはもちろん、こういったプロモーション活動をさせていただける事も、とても嬉しく思います。
―今回、宮野さんは鷹の「タイベリアス」、梶さんはモルモットの「ノーマン」を演じられましたが、動物を演じる上で工夫された点はありますか?
宮野:タイベリアスが他の動物を食べようとする気持ちに駆られて「仕方ないだろ猛禽類なんだから!」と言う場面がありますが、それは単純に人間と違う衝動じゃないですか(笑)。感情や年齢感は自分の経験上の引き出しから導き出せるわけですが、そこに鷹という要素が加わると、人間では思い付かないような衝動にも感情が生まれます。だから、そういったところを演じるのは楽しかったです。
―確かに、人間には無い本能的な衝動ですものね。
宮野:仲間なのに皆を食べたくてしょうがない衝動とか、屋上で飼われているため孤独を感じている姿とか、そういう部分を鷹ならではの扱いで描かれたキャラクター性が面白くて。でもそれは人間でも感じられる感情でもあるんです。寂しくて友達がいないとか、梶くんのことを食べたくてしょうがないとか(笑)。
梶:僕じゃなくて「ノーマン」を、ですよね!?(笑)。ノーマンはモルモットなので、小動物らしく、動きや喋るスピードが早いんです。でも彼の設定に「物忘れが激しく、おっとりしている」というのがあるので、その対極にあるものを同時に表現するのが難しいなと感じました。どちらかを立てようとすると、もう一方が伝わりにくくなってしまうので。
またオリジナル版では監督自らがノーマンの声優を務めており、声を加工することでモルモット感を演出しています。そのため、僕も声にエフェクトが掛かることを前提にノーマンの声質を考えなければならない。キャラを見たままで演じようとすると、加工したときにどうしても声が高くなり過ぎてしまうんです。なので、加工によってコミカルな声音になったにも関わらず、そこにプラスして、ノーマンらしいどこか抜けているような雰囲気も意識しながら演じなければならないのが難しかったです。
―梶さんは『GAMBA ガンバと仲間たち』(2015)という作品でも、主人公のガンバ=ネズミを演じられました。ネズミやハムスターの声は梶さんにおまかせすれば間違い無い?!
梶:擬人化の逆と言いますか……擬“動物”化すると、僕はネズミになるのかなと思います(笑)。
宮野:今もね、ほっぺの袋に溜めてるもんね!
梶:そうですね、ひまわりの種を溜めてて……もう出してもいいですか?
―(笑)。
梶:と言われてしまうほどの顔をしているので(笑)。撮影の写真チェックをしていても、自分でも何か入れていたんじゃないかと思うくらいのほっぺたのボリュームで。共感と言いますか、ネズミたちに対しての仲間意識はあります!
―宮野さんは動物に例えられることはありますか?
宮野:ついこの前、リャマにはなりましたけど……(笑)。
梶:どういうことですか?(笑)
宮野:『紙兎ロペ』という作品でリャマとして自分のキャラクターを作ってもらったんだけど、そっくりだったんだよね。(リャマっぽい顔の動きをする宮野さん)
梶:でもリャマって言われると……リャマに見えてきました(笑)。
―お2人はペットを飼っていた事はありますか?
宮野:ダックスフントを飼っていました。作品の冒頭でも、衝動を抑えきれずに冷蔵庫の食べ物を勝手に食べちゃう猫ちゃんのクロエが出ていましたが、うちの犬も食い散らかしていました。テーブルの上に出しておいた僕も悪いんですけど……(笑)。
梶:僕は犬やハムスター、亀を飼っていましたね。ハムスターは小さいケージの中で飼っていたんですが、ある日学校から帰ると、どうやら脱走してしまったらしく、母親がすごく慌てていたんです。
宮野:まさにノーマンじゃん!
梶:そうなんです(笑)。すごく探したんですけど、その日はどこにも見つからなくて。小さいから家具の下にでも入っちゃって見つけられていないのか、もしくは外に出て行ってしまった可能性もあったので、もういなくなってしまったのかなぁと悲しんでいました。すると次の日の朝、母親が朝ご飯を作る時にシンクを見たところ、どうやら排水口に入っていたのを発見したらしいんです。当時はまだディスポーザーもなく、そこで気が付けたから良かったんですけど、もし水を流していたら……と思うと怖かったですね。
宮野:怖い怖い!
梶:なので、本当に奇跡的に見つかって良かったです! それこそタンスの下から出てきて、踏んでしまったりしたら大変でしたしね。
―作品の中では犬と猫が数多く登場しますが、お二人は自分を犬か猫に例えるとしたらどちらでしょう?
宮野:梶くんは猫っぽいよね。
梶:犬を飼っていたこともありますし、個人的に考えても犬だと思っていましたけど…最近の自分を振り返ると、やや猫化してきたような気もしています。
宮野:梶くんは誰にも懐きませんよ! あ、僕にしか懐かない(笑)。誰にでも尻尾を振るような男じゃないです。
梶:主人が言うならそういうことです(笑)。言われれば犬にでも猫にでもなるし、悪魔にでもなりましょう!
―宮野さんはいかがでしょう?
宮野:僕は猫に憧れている犬だと思いますね。自由な感じの猫に対して、犬っぽく「カッケーっすね、猫さん!」的な感じですね(笑)。
梶:確かに、宮野さんって猫と思いきや、意外と犬なのかもって感じはしますね。
―最後に本作を楽しみにしている皆さんへ見所を教えてください。
宮野:本作は可愛らしいペットがたくさん出ますし、動物たちの動きが一つ一つ愛らしくてペットを飼っている方なら、その仕草にキュンキュンすると思います。それでいてコメディタッチだから、物凄く笑えるんですね。キュンキュンしながら、笑いながら、いつの間にか彼らが紡ぎ出すハートフルな物語に心を奪われて、大切な物を心に残してくれる作品だと僕は感じました。だから本作で動物たちから、人間として大事なものを気付かせてもらってほしいと思います。
梶:今までに『ミニオンズ』など、イルミネーション作品をご覧いただいたことのある方はもちろん、どなたでも間違いなく楽しんでいただけると思います。皆さんも今までにきっと、何かしらの機会に動物に触れてこられたと思うので、“ペットあるある”にも注目してご覧いただければと思います。先ほど話にも挙がりましたが、本当にたくさんの種類の動物が登場するため、観ている中で「自分はこの動物に近いな」といった発見もできると思います。観終わった後にお友達やご家族と、「自分は何の動物に似ているか」といった話で盛り上がれる作品だとも思うので、ぜひ繰り返しご覧いただけたら嬉しいです。よろしくお願いします!
宮野:ちなみに僕は「タイベリアス」の他にももう1キャラクター演じているので、ぜひ探してみてください!
梶:そうなんですね! 気になる!!
―探す楽しみがあります! 今日は素敵なお話をどうもありがとうございました。
『ペット』現在大ヒット上映中!
http://pet-movie.jp
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