2周年を迎えた7ORDER 長妻怜央が新体操に初挑戦!舞台『タンブリング』インタビュー“ひねくれキャラ”は「不器用過ぎて愛せる感じに」
6月11日より大阪と東京で上演される男子新体操をテーマにした青春感動ストーリーの舞台『タンブリング』に出演する、長妻怜央さんの撮り下ろしインタビューをお届けします。
2010年4月期にTBS系で放送された青春ドラマ「タンブリング」。知られざる“男子新体操”の魅力を描き、俳優陣が吹き替え一切なしで男子新体操に挑む姿も多くの視聴者を感動させました。その後、舞台化された初演ではドラマの主要キャストだった大東駿介さん、翌年のvol.2では若手実力派俳優の菅田将暉さんが主演を務めるなど注目を集めてきた本シリーズ。
完全新作となる舞台『タンブリング』が10周年のメモリアルイヤーとなる2020年に上演が予定されていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大のため一旦は断念。しかし、復活を幻に終わらせたくないとキャスト・スタッフが再集結します!
昨年、上演に向け練習が行われていましたが、長妻怜央さんは今年から新キャストとして参加。悠徳高校に通う岩崎和寛を演じます。
本日6月5日に誕生日を迎えた長妻さんに、演じる役柄や物語の魅力、また所属するパフォーマンスグループ・7ORDERが2周年を迎えたことについてもお話を伺いました。
学校内で部活動の合間の長妻さんと遭遇したような撮り下ろし写真とともにお楽しみください!
悠徳高校のパフォーマンスは「めっちゃ独特。こういうのも有りなんだ」
――最初に舞台『タンブリング』に参加すると決まった時の心境をお聞かせください。
長妻:『タンブリング』のTVドラマは観させていただいていたので、舞台も長く続いている作品だし、「あ~、頑張っちゃおう!」と思いましたね(笑)。
倒立は出来なかったので、そこをどうやってやろうかなと考えていました。柔軟も(出演が決まった)その日から始めて。もう関節がなくなるくらい柔らかくしようと思ったんですけど、やっぱりそんなに甘くはないですね。毎日、本番期間中も柔軟は続けていこうと思っています。
――今回、長妻さんが演じる役柄について教えてください。
長妻:僕自身は普段はけっこう明るい感じなんですけど、役をいただくと暗いキャラとか、ちょっとひねくれ者みたいな役が多くて。周りからそう見えてるのかな?って気になります。今回の岩崎和寛も、双子の弟なんですけど、お兄ちゃんのほうがすごくて。『タッチ』の上杉達也みたいな感じで、名前も兄弟でちょっと似ているんです。すごい素直じゃないんですよ。僕は気持ちを口に出したほうが楽なので、「今ちょっとしんどいな」、「お腹すいたな」、「ちょっと冷房寒いな」とか、けっこう言うタイプなんですけど、たぶん和寛はそれを言わずに溜めてキレるタイプなんですよね。 だから、なんでこんなに素直じゃないんだろう?すごいやつだな、と思います。
もし、こういう子が身近に居たら、俺はどうやって仲良くしよう、みたいな(笑)。チームメイトのみんなはすごいと思います。それで許されるってどういうことだろう?と俺は思うくらい、和寛は曲者のキャラクターなので、そこが難しいです。「こんなセリフを言っているのに、何でみんな一緒に居てくれるんだろう?」みたいな。許されるような要素を他の部分で作っていって、みんなが演技しやすいような状況を作りたいな、と思っています。そこは今探し中です。
――探し中ということですが、曲者のキャラクターの“愛されポイント”をどんなところで出していこうと考えていますか?
長妻:愛されポイントは、逆に“ひねくれにまっすぐ”というところですかね。「俺がこうしておけば、お前は仲良くするんだろ?」みたいな計算高いやつというよりは、本当に不器用みたいな。不器用過ぎて愛せる感じかなと思っています。
何かに一生懸命になっている人を悪く言う人ってあんまりいないじゃないですか。性格に難があったりしても、それは何かに一生懸命だからそうなっちゃってる、みたいな。そういう人は周りも否定しにくいなと思うので、そういう方向性でいきたいなと思います。
――周りのキャストさんや演出の中屋敷さんなどにアドバイスを求めたりは?
長妻:聞いたりしました! 「このセリフ何で言ってるんですかね?」とか。謝らなきゃいけない場面ですごい怒って「ふざけんな!」と言うので、何でこんなこと言うんだろうな?と思うところは、わからなかったので聞いたりしましたね。俺は素直なんで(笑)。
――聞いて納得はできました?
長妻:納得しました! あと、キャストの皆さんにも聞いています。「ここは、こうしたいんですけど、どうしたらいいですかね?」とか、「ちょっとわからないんですけど、こうしてみていいですか?」みたいなディスカッションはしています。
――実際に新体操の練習をやってみて、どんな難しさを感じていますか?
長妻:昨日ちょうど曲が届いて、それに合わせてパフォーマンスをしてみたんですけど、テンポが一定のワン・ツー・スリーとかじゃないから、合わせるのが難しいなと感じました。倒立とかバランスも難しいんですけど、ダンスの部分でも、カウントじゃなくて息やみんなの空気で合わせるという概念がなかったので、そこはしっかりやりたいと思っています。
――昨年から練習されていたキャストさんたちの中に新たに参加して、練習にはついていけていますか?
長妻:意外と頑張れているかもしれないですね。でも、新体操をやるのは初めてなので頑張らなきゃな!とは思っています。かっこいい姿を見てもらいたいなとも思うので、自分の出来る限りのことはしたいな、と日々思っています。
――稽古をされていて得意な技や苦手な技はありますか?
長妻:バック転やロンダート、バック宙などはずっとやっていたので、「こうしたほうがいいよ」と言われたらすぐに出来るんですけど、やっぱり倒立がめちゃくちゃ難しくて。止まるのが難しいのと、鹿の角のような形で止まる鹿倒立という技があって、倒立でも難しいのに鹿かい!難しい!レベル高いな!みたいな(笑)。それを6人で合わせてやるというのが、またさらに難しいですね。とにかくできるだけ早くマスターして、絶対に失敗しないように本番までには色々調整できるくらいにはしておきたいなと思います。でも、結局追い込まれてギリギリになっちゃうんですよね。毎度、どれだけ頑張ってもギリギリになっちゃうんですよ(笑)。ギリギリになるだろうな、と思いながら、毎日頑張っています。
――悠徳チームのパフォーマンスの見どころを教えてください。
長妻:それこそアクロバットを初めてやるという人もいて、すごいな!と思います。仕事で挑戦して、それを皆さんの前で出すって、やっぱりすごい努力と勇気が必要だと思いますし、そこが簡単にできる人とは違う見え方になるのかなと思います。サラッとやっちゃうのと、気持ちを1個1個込めてやるのとでは、観ている人からしたら、何か感じるものがあるんじゃないかなと思うので、そこが1つの見どころです。
あと、ダンスは揃えるところが多かったり、キレイなラインを見せなきゃいけない振り付けが多いので、ダンスも見どころです。
――西銘駿さんにもインタビューさせていただいて、悠徳はパフォーマンスが少し独特だとおっしゃっていて。高野洸さんも練習で見たときに「こんな魅せ方があるんだ」と衝撃を受けたとおっしゃっていました。
長妻:確かに、めっちゃ独特だと思います。たぶん衝撃的だし、びっくりすると思います。
――長妻さんの思い描く新体操のイメージには、悠徳のようなパフォーマンスはありましたか?
長妻:いや、なかったですね。でも、こういうのも有りなんだな、と思いました。僕はけっこうキャパが広いので、全力でやります!という感じです。
――独特が故の難しさ、みたいなものはありますか?
長妻:意外とやっているときの表情が大事だなと思います。新体操自体、頑張っている顔も大事なんですけど、それだけじゃない、別の顔をもう1個持ちたいな、と自分で勝手に思っています(笑)。
――本作の物語の見どころや魅力を教えてください。
長妻:タンブリングって高校生や大学生がメインでやっていたりするんです。他のスポーツでもそうですけど、思春期の時期に、上手いチームメイトを横目に見たり、チームのメインメンバーから外されちゃったり、悔しい思いをするじゃないですか。それで、例えばレギュラーの子が怪我しちゃったから自分が出る、とかもある。そういういろんな要因がある中で、ダンスを揃えなきゃいけない。高校生でいろんなことを思いながら部活に参加して、めちゃめちゃ厳しかったり、つらいことがある中で、あんなにピッチリ揃えて、本番に向かう。
気持ちを揃えないとダンスを揃えるのは難しいじゃないですか。“あの子ちょっと嫌だな”と思いながらやるのと、“みんなのこと大好き”と思ってやるのは全然違うパフォーマンスになると思うんですけど、そういうものがたくさん詰まった、それぞれの葛藤がありながら、最後のパフォーマンスをビシッと決められるのか、みたいな、すごくハラハラしながら観る作品だと思うんです。それを俳優として表現させていただくために、新体操の部分も、ストーリーの部分も、気持ちをめちゃくちゃ入れないとな、と感じます。バラバラなところから、どう気持ちを揃えるのか、というところをドキドキハラハラしながら観ていただける作品なんじゃないかと思います。
7ORDERの2周年を迎え「いろんな人に知ってもらえるような武者修行をやりたい」
――また先日、7ORDERの2周年記念生配信も行われましたが、2周年を迎えての想いをお聞かせください。
長妻:あっという間だな、と思いつつも、やっぱりいろんなことを経験させていただいたなとも思うので、「2周年なんだ」と不思議な感覚ですね。今後も、あっという間に過ぎ去っていくんだろうなと思うので、悔いが残らないようにしたいな、とは思いました。
――ちょうど昨年1周年を迎えた後に安井謙太郎さんにインタビューをさせていただいて、メンバーの顔つきが1年ですごく変わったとおっしゃっていました。
長妻:すごいですよね、人ってそんなにすぐに変わるんだなとびっくりしました。自分で見ても思います。一番最初に撮った写真と今の写真の顔は全然違いますし、たぶん同じ髪型にしても全然違うんだろうなと思います。この1年間でもコロナ禍の状況を経験して、みんなで話し合って乗り越えているので、変わっているんじゃないかなと思います。
――ライブツアーなども決まっていますが、今回のような演技面でも力を入れていきたい、という思いはあるのでしょうか?
長妻:そうですね。色々なところに発信していけたらいいなと、外の人たちに知ってもらうための活動をしていきたいと思っています。どんなことをすればいいのかはまだわからないですけど、まずはSNSを始めました。色々な人に知ってもらわないとダメだな、と思って。僕らのことを知らない人たちにも知っていただけるようなことを個人でもやっていきたいなと思っています。
――6月5日には長妻さんご自身が23歳の誕生日を迎えますね、おめでとうございます。22歳のうちにできてよかったことは何ですか?
長妻:20代前半ということで、日本武道館でライブが出来てよかったなと思います。こういう時期だけど、やることを自分たちで決めさせていただいて。あんなに大勢の前でパフォーマンスするというのは、なかなか出来ない体験じゃないですか。それが出来てよかったなと思いますね。それを踏まえての2周年生配信のライブパートでもあったので、それは22歳のうちに乗り越えられてすごく良かったと思います。
――では、23歳で挑戦したいことは?
長妻:いろんな人に知ってもらうためには、どうしようかな。でも、企画みたいなものをやりたいです、いろんな人に知ってもらえるような何か武者修行的な。まあ、7月からのライブツアーのテーマがそうなんですけど。大きい、小さい関係なく、いろんなところでライブだったりが出来たらいいなと思いますね。
――長妻さんの即興ラップのファンなので、ぜひあの才能を今後どこかで活かしていってほしいです。
長妻:詳しいですね(笑)。最近ラップは、いろんなメディアでよくやっていますよね。色々なジャンルの人がラップで戦っていて、カッコイイなと思います。やってみたいなと思いますけど、僕のは何も韻を踏んでいないですから(笑)。でも、頑張りたいですね。ラップパートを7ORDERで書きたいです(笑)。
――今後の楽曲に期待しています(笑)。では、舞台本番に向けての意気込みをお願いします。
長妻:練習で怪我をしないというのが一番ですね。それと、やっぱりこういう状況なので、なかなか他のキャストさんとコミュニケーションが取りにくかったりする中、どれだけ皆さんに良いものを届けられるかが大事になってくるので、めちゃめちゃ稽古を楽しんでいます。高校生ってやっぱりわちゃわちゃしているじゃないですか。わけわかんないことで笑ったり。男子校みたいなわちゃわちゃ感はもう出来ているので、新体操のパフォーマンスではしっかりパキッとしたものを見せられるように、その差を楽しんでいただけたらなと思います。
――ありがとうございました、楽しみにしています!
[撮影:周二郎]
公演情報
舞台「タンブリング」
大阪:2021年6月11日(金)
会場:COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
※6月12日、13日は中止となりました
東京公演:2021年6月17日(木)~6月24日(木)
会場:TBS赤坂ACTシアター
チケット:発売中
プレミアムシート【航南高校】17,000円(全席指定/税込)
プレミアムシート【悠徳高校】17,000円(全席指定/税込)
指定席11,000円(全席指定/税込)
公演の生配信も決定!詳細は近日中に公式HPにて発表予定
舞台「タンブリング」HP https://tumbling.jp/[リンク]
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